「猫のイラストを描いてみたけれど、なんだか犬っぽくなってしまう」「可愛い猫を描きたいのに、バランスが悪くて可愛くない……」そんな悩みを抱えていませんか?
猫は一見すると複雑な形をしていますが、実はいくつかの単純な図形を組み合わせるだけで、誰でも簡単に描くことができます。絵心がなくても、センスがなくても大丈夫です。猫特有のポイントさえ押さえれば、たった30秒で「あ、猫だ!」とわかる可愛いイラストが完成します。
この記事では、初心者の方が今日からすぐに使える猫イラストの黄金比と、失敗しないための具体的なステップを詳しく解説します。
もくじ
なぜ猫のイラストが難しいと感じるのか?
猫のイラストを難しく感じてしまう最大の理由は、「見たままをすべて描こうとしてしまうこと」にあります。本物の猫はふわふわとした毛に覆われ、しなやかに動くため、その構造をそのまま線にしようとすると情報量が多すぎてパニックになってしまうのです。
また、多くの人が陥る罠として「犬の描き方」と混同しているケースが挙げられます。猫には猫にしかない独特のシルエットとパーツの配置があり、そこを外すとどれだけ丁寧に描いても猫らしくは見えません。
猫を簡単に描くための第一歩は、細かい部分を一度忘れ、「丸(円)」「三角」「線」の3要素に分解して考えることです。このシンプルな視点を持つだけで、あなたの描く猫は劇的に変化します。
【基本編】丸と三角だけで描く!簡単な猫の顔の描き方
まずは、最も基本となる猫の顔から練習しましょう。猫の顔は、「横長の楕円」と「小さな三角形」の組み合わせでほぼ完成します。
以下の手順で、まずは紙の端に小さく描いてみてください。
①横長の楕円を描く:きれいな円よりも、少し横に潰れたおまんじゅうのような形を意識してください。これが猫の輪郭になります。
②耳を三角形で描く:楕円の上のほうに、小さな三角形を2つ乗せます。耳の角を少し丸くすると、より優しい印象になります。
③中心線を引き、パーツを配置する:顔の真ん中に十字のガイドラインを引き、その交点より少し下の位置に鼻を描きます。
④「Y」の字で口を描く:鼻の下から「Y」の字を逆さにしたような線を引くと、猫特有のマズル(口元)が表現できます。
この4つのステップを意識するだけで、バランスの取れた猫の顔が描けます。「顔は横長、鼻口は小さく」が猫らしく見せるための鉄則です。
以下の表に、猫の顔を可愛く描くためのポイントをまとめました。
| パーツ | 描き方のコツ | 与える印象 |
| 輪郭 | 横に長い楕円形、または「おにぎり型」にする | ふっくらとした可愛らしさ |
| 目 | 顔の半分よりやや下の位置に離して描く | 幼く、愛くるしい表情 |
| 耳 | 正三角形より少し縦長にし、外側に向ける | リラックスした自然な様子 |
| マズル | 小さな「w」や「Y」の字でシンプルに描く | 猫特有のぷっくりした口元 |
これらの要素を意識して描くだけで、初心者でも迷わずに猫の顔を完成させることができます。
【体編】3つの丸で完成!座っている猫の描き方
顔が描けるようになったら、次は全身に挑戦しましょう。全身を描くときに最も役立つのが、「3つの丸(スリーサークル法)」というテクニックです。
猫の体は非常に柔軟ですが、その芯となるのは「頭」「胸」「腰」の3つのパーツです。この3つの丸の大きさと位置関係を覚えるだけで、どんなポーズも自由自在に描けるようになります。
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3つの丸を縦に並べる:一番上が「頭」、真ん中が「胸」、一番下が「腰」です。座っている姿を描くときは、これらを少しずつ重ねて配置します。
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背中のラインを一本の曲線でつなぐ:3つの丸の外側をなぞるように、滑らかな曲線でつなぎます。猫の背中は、まっすぐではなく緩やかなアーブを描くのが正解です。
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足を付け足す:丸の横から、細長い棒のような足を2本描きます。座っているときは、後ろ足は腰の丸の中に隠れてしまうので、前足だけを意識すればOKです。
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しっぽを自由に描く:最後にお好みの太さでしっぽを書き足せば、猫の全身イラストの完成です。
猫の体を描く際は、「骨格を意識しすぎないこと」が大切です。まずは3つの丸を適当に配置して、それを柔らかな毛並みのラインで包み込むようなイメージで描いてみてください。
【ポーズ別】動きのある猫を簡単に表現するテクニック
猫といえば、その多様なポーズも魅力の一つですよね。ここでは、特に人気の高い「香箱座り」と「伸び」のポーズを簡単に描くコツを紹介します。
香箱座り(こうばこずわり)を描くコツ
香箱座りは、足をすべて体の下にしまい込んだ、長方形に近いシルエットのポーズです。
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形は「食パン」をイメージする:角を丸くした長方形を描き、その一角に頭を乗せます。
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足は描かない:見えるのは体としっぽだけなので、非常に描きやすいポーズです。
伸びをしているポーズを描くコツ
前足を突き出し、お尻を高く上げたポーズは猫らしさの象徴です。
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斜めのラインを意識する:頭からお尻にかけて、滑り台のような斜めのラインを引きます。
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前足は長く、後ろ足は踏ん張る:前足を思い切り前に伸ばし、お尻(腰の丸)を一番高い位置に持ってくるのがポイントです。
ポーズを描くときも、やはりベースになるのは先ほどの「3つの丸」です。丸の位置をずらすだけで、走っている姿も丸まっている姿も、驚くほど簡単に表現できるようになります。
猫のイラストをもっと可愛く見せるためのコツ
形が描けるようになったら、最後は「可愛さの仕上げ」です。同じ形でも、ほんの少しの工夫でイラストのクオリティは一気に上がります。
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ひげは描きすぎない:左右に2〜3本ずつ、スッと短く引くのがスマートです。描きすぎると顔がうるさくなってしまいます。
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目にハイライトを入れる:黒目の中に、小さな白い点を一つ入れるだけで、猫に「命」が吹き込まれます。
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首輪やリボンをアクセントにする:シンプルな猫のイラストでも、首輪に小さな鈴を描き加えるだけで、キャラクター性が生まれます。
また、「太い線と細い線の使い分け」も効果的です。輪郭は少し太めの線で、顔のパーツや毛並みは細い線で描くと、メリハリが出て見栄えが良くなります。
道具は何を使えばいい?おすすめの画材
「何で描くか」も、上達への近道です。初心者が扱いやすく、猫の柔らかさを表現しやすい道具を紹介します。
| 道具の種類 | 特徴とメリット | おすすめのシーン |
| サインペン | 線がはっきりし、迷いなく描ける | 手帳の端やメモ書き |
| 色鉛筆 | 塗り重ねることで毛並みのふわふわ感が出る | 丁寧なイラスト、メッセージカード |
| デジタル(スマホ等) | 何度でも描き直しができ、左右対称機能も便利 | SNSのアイコン作成 |
| 鉛筆(2B以上) | 筆圧で濃淡がつけやすく、表情が豊かになる | 練習、スケッチ |
まずは手元にあるボールペン一本からでも構いません。「描くことへのハードル」を極限まで下げることが、上達するための最大の秘訣です。
よくある質問
Q:どうしても犬のような顔になってしまいます。何が原因でしょうか?
A:最大の原因は「鼻の高さ」と「顎の大きさ」にあります。犬は鼻先が長く(マズルが突き出ている)、顎もしっかりしていますが、猫は鼻先が平坦で、下顎が非常に小さいのが特徴です。鼻と口をできるだけ小さく、顔の下の方にまとめて描くように意識してみてください。
Q:猫の目がきつくなってしまい、可愛く見えません。
A:猫の目は「アーモンド型」が基本ですが、初心者がこれを描くと吊り上がりすぎて怖く見えることがあります。可愛くしたい場合は、あえて完全な丸(真ん丸)で描いてみてください。また、黒目を大きく描き、ハイライト(白い点)を入れることで、一気に優しい表情になります。
Q:体のバランスが取れず、不自然に長くなってしまいます。
A:それは「首」を描きすぎているのかもしれません。猫はリラックスしているとき、首が体の中に埋まっているように見えます。「頭の丸」と「胸の丸」を少し重ねるように配置して、首を短めに(あるいは描かずに)つなげると、猫らしいコンパクトでしなやかなシルエットになります。
Q:しっぽをどこから生やせばいいかわかりません。
A:しっぽは背骨の延長線上にあります。腰の丸の一番後ろ(お尻の頂点付近)から生やすと自然に見えます。根本を少し太く、先に行くほど細くなるように描くと、猫らしいしなやかな動きが表現できます。
Q:色を塗るのが苦手ですが、一色でも可愛く見えますか?
A:もちろんです。線画だけでも十分に可愛くなりますが、もし寂しく感じるなら「耳の中」と「ほっぺ」をピンクで少し塗るだけでOKです。これだけで血色が良くなり、手描きならではの温かみのあるイラストに仕上がります。
まとめ
猫のイラストを上手に描くために必要なのは、特別な才能ではありません。「猫特有の形を記号として捉えること」、ただそれだけです。
最初から完璧な絵を描こうとする必要はありません。まずは手帳の隅や付箋に、小さな丸と三角を組み合わせてみてください。一匹描くごとに、あなたのペン先から生まれる猫はどんどん表情豊かに、そしてあなた自身の個性が宿った素敵なイラストになっていくはずです。
この記事で紹介したステップを参考に、ぜひあなただけの「可愛い猫」を描いてみてください。描く楽しさを知ることで、日常がほんの少し、豊かで癒やされるものになるでしょう。






















猫のイラストは「丸」「三角」「線」の組み合わせで攻略できる。
顔は「横長の楕円」をベースにし、パーツを小さく配置するのがコツ。
全身は「頭・胸・腰」の3つの丸をつなぐだけでバランスが整う。
「鼻を低く、顎を小さく」描くことで犬との差別化ができる。
完璧を目指さず、まずは30秒で描けるシンプルな形から楽しむ。