「うちの犬、何度教えても全然覚えない。もしかして頭が悪いのかも……」
そう悩んだ経験はありませんか?実は、世の中で言われる「頭の悪い犬ランキング」には明確な基準があり、それは決して犬としての優劣を決めるものではありません。
一般的に「知能が低い」とされる犬種ほど、実は人間を必要としないほどの高い自立心や、特定の能力に特化した歴史を持っています。
この記事では、世界的に有名な知能ランキングの根拠を紐解きながら、ワースト上位とされる犬種たちの「本当の姿」と、彼らと暮らす無上の喜びについて詳しく解説します。
もくじ
犬の知能ランキングを決める「3つの定義」とは?
私たちが目にする「犬の知能ランキング」の多くは、カナダの心理学者スタンレー・コレン博士が発表した指標に基づいています。
しかし、ここで言う「知能」とは、あくまで**「人間の言うことをどれだけ早く、正確に聞くか(作業・服従知能)」**という一点に絞られています。
犬の知能には、大きく分けて以下の3つの側面があることを理解しておきましょう。
つまり、ランキングで下位にいる犬種は「人間の顔色を伺って動くのが苦手」なだけであり、「自力で生き抜く力」や「特定の才能」においては、ボーダーコリーなどの上位犬種を凌駕することさえあるのです。
【公式データ】頭が悪い(しつけにくい)犬種ランキング・ワースト5
スタンレー・コレン博士の調査において、130種以上の犬種の中で「作業・服従知能」が最も低いとされたトップ5(ワースト5)をご紹介します。
なぜ彼らが「頭が悪い」という不名誉なレッテルを貼られてしまったのか、その理由を見ていきましょう。
第1位:アフガンハウンド(究極の独立心)
ランキングで不動の最下位(1位)とされるのが、優雅な容姿を持つアフガンハウンドです。彼らが言うことを聞かない最大の理由は、**「王族のような高いプライドと独立心」**にあります。
アフガンハウンドは、広大な砂漠で視覚を頼りに獲物を追う「サイトハウンド」として活躍してきました。
狩りの最中、いちいち人間の指示を仰いでいては獲物を逃してしまいます。そのため、自分の判断で行動することがDNAに刻み込まれているのです。
彼らにとって、人間の「お座り」という命令は「自分には関係のない、退屈な雑音」に聞こえているのかもしれません。
第2位:バセンジー(猫のようなマイペース)
アフリカ原産のバセンジーは、「吠えない犬」として有名ですが、性格は非常に猫に近いと言われます。
非常に賢く、脱走の計画を立てるような「適応的知能」は高いのですが、「人間に褒められたいから頑張る」という欲求が極めて希薄です。自分が納得しない限り、何度呼ばれても知らんぷり。
このマイペースさが、「しつけが入りにくい=頭が悪い」という評価につながっています。
第3位:ブルドッグ(頑固一徹な性格)
ブルドッグがランキング下位にいる理由は、その圧倒的な「頑固さ」にあります。かつて牛と戦う(ブル・ベインティング)ために改良された彼らは、一度決めたら何があっても動かない強靭な意志を持っています。
トレーニング中も「今は座りたくない」と思えば、テコでも動きません。これは理解力がないのではなく、自分の意志を貫き通している結果なのです。
第4位:チャウチャウ(家族以外への無関心)
モフモフした外見が魅力のチャウチャウですが、性格は非常にクールで衛生的、かつ独占欲が強いのが特徴です。
古代中国では番犬や猟犬として重宝されましたが、もともと「他人(飼い主以外)に媚びを売る」必要のない環境で育ちました。
そのため、訓練に対して非協力的な態度を取りやすく、初心者には「何を考えているのかわからない」と思われがちです。
第5位:ボルゾイ(追跡本能の塊)
アフガンハウンドと同様、ボルゾイも視覚ハウンドの仲間です。走るものを見つけた瞬間にスイッチが入り、周囲の状況や人間の声が一切耳に入らなくなります。
この**「一点集中型」の性格**は、ドッグトレーニングにおいては「集中力がない」と判定されてしまいますが、彼らの本能からすれば極めて正常な反応と言えます。
なぜ「頭が悪い」と言われるのか?共通する3つの理由
ランキング下位の犬種には、共通する性格的・歴史的背景があります。あなたの愛犬が言うことを聞かないのは、決して能力が低いからではなく、以下の理由が関係しているかもしれません。
1. 指示を待つ必要のない「歴史」があった
上位のボーダーコリーやゴールデンレトリバーは、常に人間とアイコンタクトを取りながら作業をする「パートナー」として改良されました。
一方で、下位の犬種は「遠くの獲物を自分で判断して追う(猟犬)」や「ただそこに居て侵入者を防ぐ(番犬)」といった、自己判断が求められる仕事を任されてきました。
彼らにとって、誰かの指示を待つことは生存戦略に反していたのです。
2. 「見返り」に興味がない
賢いとされる犬は、おやつや飼い主の笑顔を報酬として学習します。しかし、ランキング下位の犬種は、おやつよりも**「自分の自由」や「今感じている匂い」を優先**します。
「これをやったら得をする」という打算的な考えがあまりない、非常に純粋で素直な性格の持ち主が多いのも特徴です。
3. 感情の起伏が穏やか(鈍感力)
知能が高い犬は繊細で、飼い主のわずかなイライラを敏感に察知し、ストレスを溜めやすい傾向があります。
対照的に、ランキング下位の犬種は**「良い意味で鈍感」**なことが多く、細かいことを気にしません。
この「鈍感力」は、現代の家庭犬として、ゆったりと穏やかに暮らすためには非常に大きなメリットとなります。
「賢くない犬」と暮らすことで得られる3つのメリット
世間のランキングに惑わされる必要はありません。実は、作業知能が高くない犬種こそ、一般家庭で「最高のパートナー」になる可能性を秘めています。
1. 過剰な運動や刺激を必要としない
ボーダーコリーのような知能指数の高い犬は、毎日頭を使った遊びや激しい運動をさせないと、退屈からくるストレスで家具を破壊したり、吠え続けたりすることがあります。
その点、ランキング下位の犬種は**「何もしない時間」を一緒に楽しむ**ことができます。休日にソファで一緒にダラダラ過ごすなら、彼ら以上の相棒はいません。
2. 裏表がなく、性格が安定している
知能が高い犬は時に人間を試したり、ずる賢い行動を取ったりすることがありますが、ランキング下位の犬種は行動が直球で分かりやすいのが魅力です。
「嫌なものは嫌」「寝たいから寝る」というシンプルで嘘のない姿勢は、見ているだけでこちらの肩の力が抜けるような、不思議な癒やしを与えてくれます。
3. 「できたとき」の感動が何倍も大きい
知能が高い犬にとって、お座りを覚えるのは朝飯前です。しかし、頑固なブルドッグやマイペースなバセンジーが、数ヶ月かけてようやく「お手」をしてくれたときの感動は、何物にも代えがたいものです。
不器用だからこそ、一歩ずつの成長が愛おしくなる。 これは、ランキング上位の犬種ではなかなか味わえない、深い絆の形成プロセスです。
よくある質問
Q:チワワや柴犬はランキングに入っていますか?
A:チワワは平均的な順位に位置していますが、「臆病さ」ゆえにパニックになりやすく、指示が通らないことで頭が悪いと誤解されるケースが多いです。
柴犬は、実は非常に知能が高い犬種ですが、「納得しないと動かない」という独立心がランキング下位の犬種と似ているため、しつけに苦労する飼い主が多いのが実情です。
Q:ランキング下位の犬をしつけるコツはありますか?
A:従来の「厳しく、反復する」訓練は逆効果です。
彼らの場合は、**「短時間で切り上げる」「おやつ以上の特別な報酬を見つける」「指示を聞くことが彼らにとってメリットになるように誘導する」**といった、忍耐強いアプローチが必要です。
無理に教え込むのではなく、彼らのペースを尊重し、信頼関係を築くことを優先しましょう。
Q:賢くない犬は、愛情不足で育つとどうなりますか?
A:知能の高さに関わらず、愛情不足は深刻な問題行動(攻撃性や無気力)を引き起こします。
むしろ、ランキング下位の犬種は言葉の裏を読むのが苦手なため、「ストレートな愛情表現」を非常に喜びます。
「賢くないから何をしてもいい」のではなく、彼らの純粋な心に寄り添う姿勢が、何よりも大切です。
まとめ
「頭の良さ」は、犬の魅力を測るためのほんの一部に過ぎません。たとえ100回教えても「お手」ができなくても、あなたが帰宅したときに全力で尻尾を振って喜んでくれるなら、その子はあなたにとって世界一素晴らしいパートナーです。
順位という数字に縛られるのではなく、**目の前にいる愛犬の「不器用な愛おしさ」**を、ぜひ全力で愛してあげてください。
その純粋な瞳は、どんな高いIQよりも、あなたに大切なことを教えてくれるはずです。



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犬の知能ランキングは、あくまで**「人間の指示への従順さ」**を示す指標である。
アフガンハウンドやブルドッグが下位なのは、**高い独立心や頑固さという「個性」**によるもの。
ランキング下位の犬種は、歴史的に**「自分で判断して動く」役割**を担ってきた。
「賢くない犬」は退屈に強く、穏やかで裏表がないため、最高の癒やしキャラになる。
しつけのコツは、強制ではなく**「彼らのペースとプライド」を尊重すること**にある。