足が短い犬種9選!性格や魅力・飼い方の注意点とヘルニア対策まで徹底解説!

「足が短い犬が可愛くて気になるけれど、どんな種類がいるの？」

「飼うのは大変じゃないかな？」

そんな疑問をお持ちではありませんか？

よちよちと歩く愛らしい姿や、地面に近い位置で懸命に動く姿は、見る人の心を掴んで離しません。

しかし、その独特な体型ゆえに、知っておくべき病気のリスクや飼育のコツがあるのも事実です。

この記事では、足が短い犬種の魅力的な種類や性格をランキング形式で紹介し、飼い主さんが最も不安に感じる「ヘルニア対策」や「飼い方の注意点」まで徹底解説します。

あなたと相性ぴったりの短足パートナーを見つけ、安心して楽しい生活をスタートさせるための準備を始めましょう。

1 愛嬌たっぷり！足が短い犬種の特徴と魅力
- 1.1 なぜ足が短いの？その理由と歴史
- 1.2 「短足」ならではの可愛い仕草と身体的特徴
2 【人気9選】足が短い犬種の種類と性格一覧
3 足が短い犬を迎えるメリット・デメリット
- 3.1 【メリット】独特の歩き方と愛らしい存在感
- 3.2 【デメリット】段差に弱くケアに手間がかかる
4 絶対に知っておきたい病気リスクと「ヘルニア」対策
5 足が短い犬との暮らしに必要な準備グッズ
- 5.1 滑らない床材・カーペット
- 5.2 ドッグステップ・スロープ
6 よくある質問（FAQ）
7 まとめ

愛嬌たっぷり！足が短い犬種の特徴と魅力

街中やSNSで見かける「足が短い犬」。その姿を見るだけで、自然と笑顔になってしまう人は多いはずです。

彼らはなぜあのような体型をしているのでしょうか。ここでは、その背景にある歴史と、人々を惹きつける独特の魅力について深掘りします。

なぜ足が短いの？その理由と歴史

足が短い犬種の多くは、単に可愛さを求めて作られたわけではありません。実は、明確な役割（仕事）を果たすために改良されてきた歴史があります。

主な理由は以下の2点です。

狭い巣穴に入り込むため

ダックスフンドやテリア種などは、地面の穴に潜むアナグマやキツネ、ネズミなどを狩る「狩猟犬」として活躍していました。狭いトンネルの中で自由に動き回り、獲物を追い詰めるためには、体高を低くし、手足を短くする必要があったのです。
家畜に蹴られないため

牧羊犬として知られるコーギーは、牛や羊のかかとを噛んで誘導する仕事をしていました。足が短いことで、牛などの家畜が後ろ足を蹴り上げた際に、その蹴りを頭上で回避しやすいというメリットがありました。

このように、彼らの「短足」は、長い時間をかけて磨かれた機能美であり、生存戦略の結果なのです。

「短足」ならではの可愛い仕草と身体的特徴

機能性を追求した結果生まれた体型ですが、家庭犬として暮らす現在では、その特徴が最強の「愛されポイント」になっています。

足が短い犬ならではの魅力：

一生懸命な歩き方

短い足をフル回転させてトコトコと歩く姿や、お尻をプリプリと振って歩く「モンローウォーク（コーギーなど）」は、見ているだけで癒やしを与えてくれます。

上目遣いの破壊力

体高が低いため、飼い主さんを見上げるときは自然と上目遣いになります。この角度からの視線に、多くの飼い主さんがメロメロになってしまいます。

独自のくつろぎポーズ

後ろ足を後ろに投げ出して、お腹を地面にぺたりとつける「ヘソ天」や「カエル足」など、関節が柔らかい彼らならではのリラックスポーズも特徴的です。

これらは、他の犬種にはない唯一無二のチャームポイントと言えるでしょう。

【人気9選】足が短い犬種の種類と性格一覧

ここでは、日本で人気のある足が短い犬種を厳選して紹介します。

同じ「短足」でも、性格や運動量は犬種によって全く異なります。ご自身のライフスタイルに合う犬種を探してみてください。

ダックスフンド（ミニチュア・カニンヘン）

「胴長短足」の代名詞とも言えるダックスフンド。日本では非常に人気が高く、サイズによって「スタンダード」「ミニチュア」「カニンヘン」の3種類に分けられます。

性格

明るく好奇心旺盛で、遊ぶことが大好きです。元狩猟犬らしく、勇敢で物怖じしない一面もあります。家族には甘えん坊ですが、見知らぬ人には警戒して吠えることもあります。
毛質による違い
- スムース（短毛）：活発で気が強い傾向
- ロング（長毛）：温厚で甘えん坊な傾向
- ワイヤー（硬毛）：頑固だが独立心が強い傾向

ウェルシュ・コーギー（ペンブローク・カーディガン）

プリッとしたお尻（コーギースマイル）が魅力のコーギー。日本では「ペンブローク」が主流ですが、尻尾のある「カーディガン」も存在します。

性格

非常に賢く、活発でエネルギッシュです。牧羊犬のルーツを持つため、運動欲求が非常に高いのが特徴。飼い主さんとのトレーニングやボール遊びを好みます。

注意点

スタミナがあるため、毎日の十分な散歩（1回30分以上×2回など）が欠かせません。運動不足はストレスや無駄吠えの原因になります。

ペキニーズ

中国の宮廷で愛された高貴な犬種。地面につきそうなほどの長い毛と、鼻ぺちゃの顔立ちが特徴です。

性格

「犬の姿をした猫」と称されるほど、マイペースで独立心が強い性格です。飼い主さんには深い愛情を示しますが、ベタベタしすぎない距離感を好みます。

飼いやすさ

運動量は少なめで、室内での遊びや短い散歩で満足してくれます。おっとりとした性格の子が多いため、静かな環境を好む人に適しています。

バセット・ハウンド

長い垂れ耳と哀愁漂う表情、そしてがっしりとした骨格を持つ大型の短足犬です。

性格

のんびり屋で温厚、非常にマイペースです。攻撃性は低く、他の犬や子供とも仲良くできます。ただし、嗅覚ハウンドとしての本能が強く、気になった匂いをどこまでも追いかけてしまう頑固さもあります。

特徴

太くて低い声で吠えるため、集合住宅では注意が必要です。

シーズー

「獅子狗（シーズー）」という名を持つ、チベット原産の愛玩犬。豊かな被毛と愛嬌のある顔立ちが人気です。

性格

陽気で活発、そして非常にフレンドリーです。攻撃的な面が少なく、無駄吠えも比較的少ないため、「初心者でも飼いやすい犬種」として知られています。

魅力

頑固な面もありますが、基本的には人と遊ぶのが大好き。短足ながらも意外と敏捷に動きます。

ダンディ・ディンモント・テリア

頭部の冠毛（トップノット）が特徴的な、珍しいテリア種です。

性格

テリア種の中では比較的穏やかで、思慮深い性格をしています。家族に対しては愛情深く忠実ですが、独立心もしっかり持っています。

特徴

独特のカーブを描く背中のラインを持っています。ドッグショーなどで見かけることの多い、知る人ぞ知る犬種です。

スコティッシュ・テリア

「スコッティ」の愛称で親しまれる、威厳あるヒゲと眉毛が特徴のテリアです。

性格

「ダイ・ハード（頑固者）」と呼ばれることもあるほど、意志が強く勇敢です。飼い主さんへの忠誠心はピカイチですが、プライドが高いため、しつけには根気と信頼関係が必要です。
魅力

シルエットの美しさから、グッズのモチーフとしても人気があります。

ノーフォーク・テリア

垂れ耳の小型テリアで、映画やCMでも活躍することがあります。

性格

陽気で恐れ知らず、好奇心の塊のような性格です。小柄ですが非常にタフで活動的。アウトドアやドッグスポーツを一緒に楽しみたい人に向いています。
注意点

テリア特有の気の強さがあるため、子犬の頃からの社会化トレーニングが重要です。

チワックスなどのミックス犬

最近では、純血種同士を掛け合わせたミックス犬も大人気です。特に足が短い特徴を引き継ぐ組み合わせが注目されています。

チワックス（チワワ×ダックス）

チワワの愛らしさとダックスの短足を併せ持ちます。

マルックス（マルチーズ×ダックス）

人懐っこい性格になることが多いです。

コーギー系ミックス

コーギーの体型と他犬種の顔立ちが混ざり、ユニークな外見になります。

※注意点

ミックス犬は、どちらの親の特徴や性格、病気のリスクを強く受け継ぐか成長するまで分かりません。両親の犬種特性をよく理解して迎える必要があります。

足が短い犬を迎えるメリット・デメリット

足が短い犬との生活は楽しいことばかりではありません。

独特の体型だからこそ発生するメリットとデメリットを、事前にしっかり理解しておきましょう。

【メリット】独特の歩き方と愛らしい存在感

最大のメリットは、やはりその「癒やし効果」です。

視覚的な可愛さ

チョコチョコと動く姿は、見ているだけでストレスを軽減してくれます。
抱き心地の良さ

ダックスやコーギーなどは胴が長いため、抱き上げたときに腕の中にすっぽりと収まる安心感があります（正しい抱き方が必要です）。
子供や小動物との相性

体高が低いため、小さな子供と同じ目線で接することができ、威圧感を与えにくい場合があります（犬種の性格によります）。

【デメリット】段差に弱くケアに手間がかかる

一方で、身体的な構造上の弱点も存在します。

段差が大きな障害になる

人間にとっては低い段差でも、彼らにとっては高い壁です。階段の上り下りや、ソファへの飛び乗りは腰への負担になります。
汚れやすい

お腹が地面に近いため、散歩中にお腹や胸の毛が汚れやすいです。雨上がりは泥除けエプロンなどの対策が必要です。
夏の暑さに弱い

地面からの熱気（照り返し）をダイレクトに受けるため、熱中症のリスクが他の犬種よりも高いです。夏場の散歩時間には細心の注意が必要です。

絶対に知っておきたい病気リスクと「ヘルニア」対策

足が短い犬を飼う上で、避けて通れないのが病気のリスク、特に「椎間板ヘルニア」です。

これは命に関わることもある重大な問題ですが、飼い主さんの知識と対策でリスクを大幅に下げることができます。

椎間板ヘルニアの初期症状とチェックリスト

胴長短足の犬種は、背骨にかかる負担が大きく、椎間板が変形したり飛び出したりしやすい「軟骨異栄養犬種」と呼ばれるグループに属します。

以下の症状が見られたら、すぐに動物病院を受診してください。早期発見が回復の鍵を握ります。

【危険信号！ヘルニア初期症状チェック】

抱っこしようとすると「キャン」と鳴く、嫌がる
散歩に行きたがらない、動きたがらない
背中を丸めて震えている
足を引きずって歩く、ふらつく
階段や段差を上れなくなった
排泄を失敗するようになった

足腰を守るための床・家具・抱っこのルール

日常生活の中で、腰への負担を減らす環境を整えることが最大の予防策です。

1. 床の滑り止め対策（必須）

フローリングは犬にとって氷の上のようなものです。踏ん張るたびに腰や関節に負荷がかかります。

コルクマットやジョイントマットを敷く
ペット用の滑り止めコーティングを施す
足裏の毛をこまめにカットする

2. 段差の解消

ソファやベッドには**専用の「ドッグステップ」や「スロープ」**を設置する。
階段にはゲートを設置し、自由に行き来させないようにする。

3. 正しい抱っこの方法

誤った抱き方は一発でヘルニアを誘発します。

NG： 前足だけを持って吊り上げる「縦抱き」。
OK： 片手で胸を、もう片方の手でお尻を支え、背骨が地面と水平になるように抱く。

肥満は大敵！食事管理と適度な運動量

体重が重くなればなるほど、腰への負担は倍増します。足が短い犬にとって、肥満は万病の元です。

項目	対策ポイント
食事量	パッケージの表示だけでなく、体型（ボディコンディションスコア）を見て調整する。おやつの与えすぎに注意。
食事内容	関節ケア成分（グルコサミン、コンドロイチン）が含まれたフードやサプリメントを検討する。
運動	激しいジャンプや急旋回は避けるが、筋肉をつけるための散歩は必須。筋肉は「天然のコルセット」として腰を守る。
体重測定	定期的に体重を測り、100g単位の増減にも気を配る。