ハムスターを家族として迎えたいと考えたとき、真っ先に悩むのが種類の多さではないでしょうか。
ペットショップへ行くと、大きさも色もさまざまなハムスターが並んでおり、どの子が自分に合っているのか判断するのは容易ではありません。
実は、ハムスターは種類によって性格やなつきやすさ、必要な飼育環境が大きく異なります。
見た目の可愛さだけで選んでしまうと、いざ飼い始めてから「想像していた以上に臆病で触れ合えない」といったギャップに戸惑うことも少なくありません。
この記事では、代表的なハムスターの種類ごとの特徴を深掘りし、あなたのライフスタイルや理想の接し方にぴったりの1匹を見つけるための判断材料を詳しく解説します。
もくじ
ハムスターの種類選びで失敗しないための3つの判断基準
ハムスターを選ぶ際、まず意識すべきなのは自分の生活環境と「ハムスターとどう過ごしたいか」という目的を明確にすることです。以下の3つの基準を参考に、候補を絞り込んでいきましょう。
1. 「なつきやすさ」と「触れ合い」の度合い
ハムスターを飼う大きな楽しみの一つが、手の上に乗せておやつをあげたり、なでたりする触れ合いです。しかし、種類によっては非常に警戒心が強く、観賞がメインになる場合もあります。
手乗りや直接的なコミュニケーションを重視するなら、大型のゴールデンハムスターが最も適しています。一方で、すばしっこい動きを観察して癒やされたいのであれば、小型のドワーフハムスター(ジャンガリアンやロボロフスキーなど)が選択肢に入ります。
2. 飼育スペースとケージの大きさ
ハムスターの体の大きさに比例して、必要となるケージの面積も変わります。ゴールデンハムスターの場合、運動量を確保するために幅60センチメートル以上の広いケージが必要です。
一方、ジャンガリアンなどの小型種であれば、幅45センチメートル程度のケージでも飼育は可能ですが、それでも十分な運動スペースは欠かせません。部屋のどこにケージを置けるかを事前にシミュレーションしておくことが大切です。
3. お世話にかけられる時間と難易度
基本的にハムスターは夜行性で、日中はお世話の必要がほとんどありません。しかし、個体差や種類による性質の違いによって、掃除の頻度や健康管理の注意点が異なります。
例えば、長毛種のゴールデンハムスターであれば、毛並みを整えるブラッシングが必要になることもあります。自分のライフスタイルの中で、毎日どれくらいの時間をケアに充てられるかを考えてみてください。
【徹底比較】主要5大ハムスターの特徴と性格
日本で広く親しまれている主要な5種類のハムスターについて、その詳細な特徴を比較していきましょう。
ゴールデンハムスター:賢くなつきやすい王道派
最も一般的で、ハムスターと聞いて多くの人が思い浮かべるのがこの種類です。体長は約15センチメートルから20センチメートルと、ハムスターの中では大型の部類に入ります。
性格は非常に温厚で知能が高く、人間を怖がりにくいため「なつきやすさ」ではナンバーワンと言えるでしょう。トイレの場所を覚えやすい個体が多く、初めて飼う方でもコミュニケーションの喜びを感じやすいのが特徴です。
ただし、縄張り意識が非常に強いため、多頭飼いは絶対に厳禁です。たとえ親子であっても、同じケージで飼うと激しい喧嘩をしてしまうため、必ず1匹1ケージを守る必要があります。
ジャンガリアンハムスター:愛嬌たっぷりの人気者
ドワーフハムスター(小型種)の中で最も人気があるのがジャンガリアンハムスターです。体長は約7センチメートルから10センチメートルほどで、丸みを帯びたフォルムが特徴です。
性格は個体差がありますが、比較的穏やかで人間にも慣れやすい傾向があります。カラーバリエーションが豊富なのも魅力で、ノーマルのほかに「スノーホワイト(白)」「サファイアブルー(青みがかったグレー)」「プディング(黄色)」などが存在します。
ジャンガリアンは喜怒哀楽がはっきりしており、表情豊かな様子に魅了される飼い主が後を絶ちません。手乗りもしやすく、小型種の中では最も飼いやすい種類といえます。
ロボロフスキーハムスター:鑑賞派に愛される世界最小種
ハムスターの中でも最小の部類に入るのがロボロフスキーハムスターです。体長はわずか5センチメートルから7センチメートルほど。眉毛のような白い模様が非常に愛らしく、素早い動きが特徴です。
性格は極めて臆病で警戒心が強く、手乗りや触れ合いにはあまり向いていません。無理に触ろうとするとストレスを与えてしまうため、基本的にはケージの中を元気に走り回る姿を眺めて楽しむ「鑑賞用」として考えるのが賢明です。
一方で、他の種類とは異なり、相性が良ければ多頭飼いができる可能性がある唯一の種類でもあります。ただし、喧嘩のリスクは常に伴うため、慎重な見極めが必要です。
キャンベルハムスター:個性が光るカラーバリエーション
見た目はジャンガリアンハムスターに似ていますが、よりワイルドな性格をしているのがキャンベルハムスターです。ジャンガリアンよりもさらにカラーバリエーションが多彩で、赤目の個体も存在します。
性格はやや気が強く、自己主張がはっきりしています。「噛み癖」が出やすい種類としても知られており、ハムスターの扱いに慣れていない初心者には少しハードルが高いかもしれません。
しかし、その分野性味あふれる行動や、独特の毛色の美しさは大きな魅力です。ハムスター飼育の経験があり、個性の強い子と向き合いたいという方に支持されています。
チャイニーズハムスター:しなやかな体と長い尾
他のハムスターとは一線を画す、ネズミに近いスマートな体型をしているのがチャイニーズハムスターです。最大の特徴は、他の種類よりも少し長い尻尾です。
性格は非常に穏やかで、木登りが得意なため人間の指に巻き付くような独特のなつき方をします。動きが俊敏すぎず、落ち着いた個体が多いため、じっくりと触れ合いたい方に適しています。
ただし、ペットショップでの取り扱いが他の種類に比べて少なく、出会える機会が限られているのが難点です。
以下に、主要な種類のスペックを比較表にまとめました。
ハムスターの種類別比較表
| 項目 | ゴールデン | ジャンガリアン | ロボロフスキー | キャンベル | チャイニーズ |
| 平均寿命 | 2.5年〜3年 | 2年〜2.5年 | 2年〜3年 | 2年〜2.5年 | 2年〜3年 |
| なつきやすさ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ |
| 飼育難易度 | 初心者向け | 初心者向け | 中級者向け | 中級者向け | 初心者〜中級者 |
| 多頭飼い | 不可 | 原則不可 | 可能性あり | 原則不可 | 不可 |
| 活動量 | 非常に多い | 普通 | 極めて多い | 普通 | 普通 |
この表からわかるように、種類によって接し方の適性が大きく異なります。自分がどのような距離感で接したいかを基準に選ぶのが、幸福な共生への第一歩となります。
初心者におすすめの種類ランキング
初めてハムスターを飼うなら、健康管理のしやすさとなつきやすさが重要なポイントになります。これまでの特徴を踏まえ、おすすめの順位を紹介します。
第1位:ゴールデンハムスター
やはり「なつきやすさ」という点において、ゴールデンハムスターの右に出る種類はいません。体が大きいため、健康状態の変化(目の輝きや毛並みの乱れなど)を視認しやすいのもメリットです。
また、噛む力が強いため、一度信頼関係を築けばめったに噛まない温厚さは、初心者にとって大きな安心材料となります。広めのケージを用意できる環境であれば、間違いなく最高のパートナーになります。
第2位:ジャンガリアンハムスター
「アパートなので大きなケージは置けないけれど、なつく子がほしい」という場合は、ジャンガリアンハムスターが最適です。日本の住宅事情にマッチしたサイズ感と、手のひらでおやつを食べてくれる愛らしさを兼ね備えています。
性格も比較的マイルドな個体が多く、情報の流通量も多いため、困ったときに調べやすいのも初心者にとって心強い点です。
第3位:キンクマハムスター(ゴールデンの改良種)
ゴールデンハムスターの中でも、アプリコットのような単色カラーを持つ「キンクマ」は非常に人気があります。性格は通常のゴールデン以上にのんびりしていて温和な個体が多いといわれています。
「ハムスター界のテディベア」とも呼ばれるその外見と、おっとりとした動作は、初めて動物を飼う方の緊張を和らげてくれるでしょう。
種類別:必要な飼育アイテムと環境設計
種類が決まったら、次は環境を整えましょう。ハムスターの種類によって、選ぶべきアイテムのサイズや材質が異なります。
ケージ選びの重要ポイント
回し車(ホイール)のサイズ適合
回し車のサイズ選びは、ハムスターの腰痛や怪我を防ぐために極めて重要です。
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ゴールデン: 直径21センチメートル以上。体が大きいので、小さいホイールでは背中が反ってしまい、関節を痛める原因になります。
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ジャンガリアン: 直径15センチメートルから17センチメートル程度。
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ロボロフスキー: 直径12センチメートルから15センチメートル。非常に足が速いため、回転がスムーズでかつ安全な構造のものを選んでください。
床材と温度管理
どの種類にも共通して言えるのは、温度管理が生命線であるということです。ハムスターの適温は20度から26度程度です。冬場の寒さや夏場の暑さは命に関わるため、エアコンやペット用ヒーターによる管理が必須となります。
床材については、アレルギーの出にくい広葉樹のチップや、紙製の床材がおすすめです。種類によっては砂浴びを好む(特にロボロフスキーやジャンガリアン)ため、専用の砂浴び場を作ってあげると、ストレス解消と体の清潔保持に役立ちます。
よくある質問
ハムスターの種類選びや飼育に関して、多くの人が抱く疑問をまとめました。
Q:オスとメスで性格に違いはありますか?
A:一般的に、オスの方がのんびりしていてなつきやすく、メスの方が気が強く活発で、縄張り意識が強い傾向があるといわれています。ただし、これも個体差が非常に大きいため、「オスだから絶対になつく」と過信せず、その子の個性を尊重することが大切です。
Q:寿命が長い種類はどれですか?
A:どの種類も平均して2年から3年ほどです。ゴールデンハムスターやチャイニーズハムスターは、適切な環境下で3年半から4年近く生きる例もありますが、犬や猫に比べると非常に短命な動物です。だからこそ、一日一日を大切に過ごす心の準備が必要になります。
Q:珍しい種類のハムスターは飼いにくいですか?
A:キャンベルハムスターやロボロフスキーなど、性格が尖っている種類は、確かに初心者には扱いが難しい側面があります。また、珍しい種類は専門の動物病院でも症例が少ない場合があるため、万が一のときに診てもらえる病院が近くにあるかを確認しておくことが重要です。
Q:子供と一緒に飼うのに適した種類は?
A:お子様と一緒に育てるのであれば、体が大きく動きが比較的ゆったりしているゴールデンハムスターがおすすめです。小型種は動きが速く、小さなお子様が力加減を誤ると怪我をさせてしまうリスクがあるため、大人が主導してお世話を見守る必要があります。
まとめ
ハムスターには多くの種類があり、それぞれに独自の魅力と飼育上の注意点があります。自分に合った1匹を選ぶことは、あなたにとってもハムスターにとっても幸せな生活を送るための最も重要なステップです。
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触れ合いを重視するなら温厚なゴールデンハムスターが最適
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省スペースでの飼育と愛嬌を求めるならジャンガリアンハムスターがおすすめ
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鑑賞メインで素早い動きを楽しみたいならロボロフスキーハムスター
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種類によってケージや回し車の適切なサイズが異なるため事前の確認が必須
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どの種類も短命であるため、最期まで責任を持って可愛がる覚悟が必要
どのハムスターを選んだとしても、彼らにとって頼れるのは飼い主であるあなた一人だけです。見た目の好みだけでなく、性格や必要な環境を十分に理解した上で、最良のパートナーを迎え入れてください。
適切な知識を持って接すれば、ハムスターはあなたの生活に大きな癒やしと喜びをもたらしてくれるかけがえのない存在になってくれるはずです。これから始まるハムスターとの暮らしが、笑顔あふれる素晴らしいものになることを願っています。


























ゴールデンハムスター: プラスチック製の衣装ケースを改造したものや、幅60センチメートル以上の大型ケージが必要です。金網タイプは、大型のゴールデンがよじ登って落下した際に骨折するリスクがあるため、水槽タイプや全面クリアなタイプを推奨します。
ドワーフハムスター: 体が小さいため、金網の隙間から脱走してしまう恐れがあります。隙間の狭いケージか、水槽タイプのケージを選びましょう。