オフィスや家庭で資料を作成する際、用紙を節約できる両面コピーは非常に便利な機能です。
しかし、
「裏表が逆になってしまった」
「上下が逆さまに出力された」
といったミスを経験したことがある方も多いのではないでしょうか。
両面コピーをスムーズに行うためには、機種ごとのボタン操作だけでなく、原稿を置く向きと出力設定の組み合わせを正しく理解することが不可欠です。
この記事では、主要メーカー(リコー、キヤノン、エプソン、ブラザー、シャープ)の複合機やプリンターを例に、初心者でも絶対に失敗しない両面コピーの手順を詳しく解説します。
もくじ
両面コピーの基本パターンと設定の種類
両面コピーには、大きく分けて3つの設定パターンがあります。まずは、自分が今持っている原稿と、どのような形で出力したいのかを整理しましょう。
一般的な複合機の操作パネルでは、以下の名称で表示されることが多いです。
表のように、出力したい形に合わせて設定を選ぶことが第一歩です。
「1面から2面」の設定は、会議資料の枚数を減らしたい時に最も頻繁に使用されます。
失敗しないための原稿セットの「向き」と「法則」
両面コピーで最も多いミスは、原稿をセットする向きの間違いです。
特に、自動原稿送り装置(ADF)を使う場合と、原稿ガラス(フラットベッド)に直接置く場合では、意識すべきポイントが異なります。
自動原稿送り装置(ADF)を使用する場合
大量の資料を一度にコピーする場合はADFが便利です。ADFを使用する際の鉄則は、「原稿の表面(1ページ目)を上に向けてセットする」ことです。
多くの機種では、原稿の長辺(長い方の辺)を左側にしてセットします。このとき、「文字の上端が奥側」にくるように配置するのが基本です。
この向きを間違えると、出力された際に上下が逆さまになる原因となります。
原稿ガラスに直接置く場合
本や厚みのある資料、または1枚だけ丁寧にコピーしたい場合は、原稿ガラスを使用します。原稿ガラスの左奥には、原稿を合わせるための基準マーク(矢印など)が記されています。
原稿を置く際は、コピーしたい面を下にして、文字の上端を奥側の壁に突き当てるようにセットしてください。
見開きコピーの場合は、中心線をガラスの目盛りに合わせることで、左右の余白を均等に保つことができます。
【メーカー別】両面コピーの具体的な操作手順
メーカーによって操作パネルのデザインは異なりますが、基本的なフローは共通しています。
ここでは、国内主要メーカーの代表的な操作方法をまとめました。
リコー(RICOH)の複合機の場合
リコー製の複合機(IMシリーズなど)では、ホーム画面の「コピー」アイコンから設定を行います。
- 操作パネルの「コピー」をタップする
- 画面内にある「両面/集約」を選択する
- 原稿の状態に合わせて「片面→両面」などを選ぶ
- 必要に応じて「開き方(長辺とじ/短辺とじ)」を指定する
- 原稿をセットして「スタート」を押す
リコーの機種は、「開き方向」の設定が細かく選べるのが特徴です。
縦長にめくる資料なら「長辺とじ」、カレンダーのように横長にめくるなら「短辺とじ」を必ず確認しましょう。
キヤノン(Canon)の複合機・プリンターの場合
キヤノン(imageRUNNER ADVANCEなど)は、視覚的なアイコンで操作を誘導してくれます。
- 「コピー」画面を開く
- 「両面」という項目を選択する
- 「1面>2面」や「2面>2面」などのアイコンを選ぶ
- 原稿のセット向き(タテ・ヨコ)を画面の指示に従い確認する
- スタートボタンを押す
キヤノンの場合、「プレビュー」機能を活用することで、コピーを開始する前に仕上がりイメージを確認できるため、失敗を未然に防ぐことができます。
エプソン(EPSON)のビジネスプリンターの場合
エプソン(PXシリーズ、EWシリーズなど)は、液晶画面がシンプルで分かりやすいのが特徴です。
- ホーム画面で「コピー」を選択する
- 「設定」または「詳細設定」をタップする
- 「両面」の設定を「あり」または「オン」に変更する
- 原稿と出力の組み合わせ(片面>両面など)を指定する
- 枚数を確認してスタート
家庭用モデルの場合、「手動両面コピー」になる機種があります。
その際は、1面目が印刷された後に画面の指示に従って用紙を裏返し、トレイに再度セットする必要があるため注意してください。
「長辺とじ」と「短辺とじ」の使い分け
両面コピーの設定画面で必ずと言っていいほど登場するのが「とじ方向」の選択です。
これを選択ミスすると、裏面が逆さまに印刷されてしまいます。
長辺とじ(左右開き)
一般的な書類(A4縦サイズで左側をホチキス留めするもの)は、すべて「長辺とじ」を選択します。
これを指定すると、本をめくるように左右にページをめくった際に、文字が正しい向きで表示されます。
短辺とじ(上下開き)
A4横サイズの資料や、縦長の用紙を上にめくるタイプの資料(カレンダー型)を作成する場合は、「短辺とじ」を選びます。
これを選択することで、上にめくった時に裏面の上下が正しく揃います。
もし「なぜか裏面が逆さまになる」というトラブルが起きているなら、この「とじ方向」の設定が逆になっている可能性が非常に高いです。
コンビニで両面コピーをする際の手順と注意点
オフィスだけでなく、セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートなどのコンビニでも両面コピーが可能です。
コンビニのマルチコピー機は、メーカー製の複合機よりも「セルフ操作」を前提とした分かりやすいUIになっています。
- 画面のメニューから「コピー」を選択する
- 「両面」の設定ボタンを押す
- 「片面2枚を両面1枚に」などのメニューを選ぶ
- 用紙サイズ(A4など)を選択する
- 原稿をセットして料金を投入し、スタートを押す
コンビニの場合、白黒コピーなら1枚の用紙代で済むため節約になりますが、カラーの場合は「面数分(2枚分)」の料金がかかるケースが多いため、事前に料金表示を確認しておくことが大切です。
よくある質問
Q:両面原稿をADFに通すと、1面しかコピーされません。
A:設定が「片面→両面」になっている可能性があります。
原稿自体が両面の場合は、必ず「両面→両面(2面>2面)」の設定に変更してください。
また、機種によってはADFが両面読み取りに対応していない場合があるため、その際は原稿ガラスで1面ずつ読み取る必要があります。
Q:手差しトレイを使って両面コピーをする際の、紙の向きは?
A:多くのレーザー複合機では、「印刷したい面を下(またはロゴがある方を上)」にしてセットするのが一般的ですが、機種により異なります。
トレイに印字されているアイコン(表面を示すマーク)を確認するか、テスト印刷で1枚試してから本番のコピーを行うのが最も確実です。
Q:厚紙やラベル紙でも両面コピーはできますか?
A:一般的に、厚紙やラベル紙の両面コピーは推奨されていません。
無理に行うと、内部の熱でラベルが剥がれたり、用紙詰まり(ジャム)の原因となり、修理が必要になる場合があります。
特殊な用紙を使用する際は、必ずプリンターの仕様書を確認し、片面ずつ印刷するようにしてください。
Q:コンビニのコピー機で両面コピーをすると料金はどうなりますか?
A:コンビニ(セブン-イレブン、ローソン等)では、「印刷される面数」に応じて料金が決まることが一般的です。
例えば、白黒コピーで片面10円の場合、両面1枚(2面分)印刷すると20円になります。
用紙1枚分だからといって10円にはならないケースが多いため、事前に画面の料金案内を確認してください。
Q:本をバラさずに両面コピーする良い方法はありますか?
A:厚い本の見開きを両面コピーするには、「ブック分割」や「ページ集約」機能を使います。
1ページ目をスキャンし、次に2ページ目をスキャンするという手順を繰り返すことで、複合機側が自動的に1枚の表裏にレイアウトしてくれます。
ガラス面に本を強く押し付けすぎると、本の背が傷むだけでなく、ガラスが割れる危険があるため、優しく扱うようにしましょう。
まとめ
両面コピーは、設定のコツさえ掴めば決して難しい操作ではありません。
特に、「原稿の上端を奥に合わせる」ことと、「適切なとじ方向を選ぶ」ことの2点を意識するだけで、失敗の9割以上は防ぐことができます。
万が一、操作に迷った際は、各メーカーの操作パネルに搭載されている「ヘルプ」ボタンや、キヤノンの「プレビュー」機能を積極的に活用しましょう。
用紙やトナーの節約だけでなく、美しく整った資料を作成するために、ぜひ今回の手順を役立ててください。



























両面コピーには「片面→両面」「両面→両面」「見開き→両面」の3つの基本パターンがある
原稿セット時は、ADFなら表面を上に、原稿ガラスなら表面を下にして「上端を奥」に合わせる
裏面の上下が逆になる失敗は、主に「長辺とじ/短辺とじ」の設定ミスが原因
主要メーカー(リコー、キヤノン、エプソン等)で操作性は異なるが、設定フローの概念は共通している
コンビニのマルチコピー機では、カラー料金が面数分かかる場合があるため注意が必要