子犬の頃の愛くるしさに惹かれてキャバプーを迎え入れたものの、**「これからどれくらい大きくなるんだろう?」「性格は変わってしまうの?」**と、成犬になった時の姿が想像できずに不安を感じている飼い主さんは少なくありません。
キャバプーはキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルとトイプードルのミックス犬であり、その成長には驚くほどの個体差があるのが特徴です。
成犬になったキャバプーは、子犬期とはまた違った深い愛情と落ち着きを見せてくれるようになります。
しかし、ミックス犬特有の「成長の不確実性」を理解しておかないと、思わぬサイズアップやケアの大変さに戸惑ってしまうこともあるでしょう。
この記事では、キャバプーが成犬になる過程でどのような変化を遂げるのか、サイズ、性格、健康、そして日々のケアに至るまで、飼い主さんが知っておくべき情報をすべてお伝えします。
成犬になった愛犬との生活をより豊かにするためのヒントを見つけてください。
もくじ
キャバプーが成犬になる時期と身体的な変化
キャバプーが成犬としての体格を完成させるのは、一般的に生後10ヶ月から1歳半頃と言われています。
小型犬の部類に入るため、大型犬に比べると成長のスピードは非常に早く、あっという間に子犬から成犬へと姿を変えていきます。
しかし、キャバプーは純血種ではないため、成犬時の姿には**「どちらの親の血を強く引くか」**によって大きな幅が生じます。
成犬時のサイズと体重の目安
キャバプーの成犬時のサイズを予測するのは、プロのブリーダーであっても難しい課題です。
一般的に言われている目安はありますが、それを大きく上回ったり下回ったりすることも珍しくありません。
以下の表に、キャバプー成犬の一般的なサイズ目安をまとめました。
| 項目 | 一般的な目安 | 個体差の範囲 |
| 体重 | 5kg 〜 8kg | 3kg(極小)〜 10kg以上(大柄) |
| 体高 | 25cm 〜 35cm | 20cm 〜 40cm |
この表からも分かる通り、キャバプーはトイプードルよりも一回り大きく育つ傾向があります。
特に、キャバリアが骨格のしっかりした犬種であるため、体重が10kgを超える「デカキャバプー」になるケースも少なくありません。
「思っていたより大きくなった」という声は非常に多いですが、それもまたキャバプーの個性であり、抱っこした時の重量感は愛着を深める要素にもなります。
顔つきと体型の変化
子犬期はぬいぐるみのように丸々としていたキャバプーも、成犬になると骨格がしっかりしてきます。
顔つきについては、キャバリア特有の優しく垂れた大きな目を継承する子もいれば、トイプードルのようなスマートでマズルの長い顔立ちになる子もいます。
体型については、プードルの血が強ければ足が長くスタイリッシュになり、キャバリアの血が強ければ胴が詰まってがっしりとした体型になります。
1歳を過ぎた頃に胸板が厚くなり、筋肉がついてくることで、より成犬らしい凛々しい姿へと変化していきます。
毛質と毛色の劇的な変化に注意
キャバプーの成犬期において、最も飼い主さんを驚かせる変化の一つが「毛」です。
子犬の時の毛色や毛質がそのまま維持されることは稀で、成犬になる過程でダイナミックに変化することがよくあります。
この変化を「退色(色が薄くなること)」や「毛質の変化」として正しく理解しておくことが大切です。
抜け毛の量と毛質の変化
トイプードルは抜け毛がほとんどありませんが、キャバリアはダブルコートで抜け毛が多い犬種です。
そのため、そのミックスであるキャバプーの抜け毛の量は、どちらの毛質を受け継いだかによって180度変わります。
成犬になるにつれて、子犬の時のふわふわした「産毛」から、しっかりとした「本毛」に生え変わります。
この際、**「子犬の時は抜け毛がなかったのに、成犬になったら抜けるようになった」**というケースもあれば、その逆もあります。
毛色の変化(退色現象)
特にプードルの血を引くキャバプーに顕著なのが、成長に伴う毛色の退色です。
レッドやアプリコットといった濃い色の毛色で生まれた子が、成犬になる頃にはクリームやベージュに近い淡い色に変化することは日常茶飯事です。
これは遺伝的な要素が強く、決して病気や栄養不足ではありません。
**「色が薄くなってきたのは、大人になった証拠」**と捉え、その時々のカラーを楽しむ心の余裕を持つことが、キャバプーライフを楽しむ秘訣です。
成犬キャバプーの性格と気質の成熟
キャバプーの性格は、一般的に「非常にフレンドリーで賢く、飼いやすい」と評されます。
成犬になると、子犬期の無鉄砲な明るさに加え、**相手の空気を読む「賢さ」と、穏やかな「落ち着き」**が加わります。
しかし、ミックス犬ゆえの性格の振れ幅も存在します。
キャバリアの穏やかさとプードルの活発さ
キャバプーの性格を形成するのは、以下の二つの要素のバランスです。
- キャバリア由来: 争いを好まない、愛情深い、膝の上が大好き、攻撃性が低い
- トイプードル由来: 知能が高い、好奇心旺盛、運動神経抜群、やや神経質
成犬になると、2歳から3歳頃を境に性格が落ち着くことが多いです。
それまではハイテンションで走り回っていた子が、飼い主の横でじっと寄り添う時間が増えてきます。
この「ベタ甘」な性格こそが成犬キャバプーの最大の魅力であり、多くの飼い主が**「成犬になってからの方が可愛い」**と口を揃える理由です。
分離不安と神経質な面への配慮
一方で、トイプードルの血が強く出た成犬の場合、**飼い主への依存心が強くなりすぎる「分離不安」**の傾向が見られることがあります。
成犬になってもお留守番が苦手で、ずっと吠え続けてしまったり、自分の手足を舐め壊してしまったりすることがあります。
成犬期は、子犬の頃に作った信頼関係をベースにしつつも、「適度な距離感」を保つトレーニングを継続することが重要です。
愛犬が一人でリラックスできる場所(クレートなど)を確保し、自立心を促す工夫をしましょう。
成犬期に必要な運動量と食事管理
成犬になったキャバプーは、子犬の頃よりも体力があり、筋肉を維持するための適切な運動と、肥満を防ぐための食事管理が欠かせません。
キャバプーは**「食欲旺盛」な子が多く、太りやすい傾向**があるため注意が必要です。
理想的な散歩の時間と質
キャバプーは見た目以上にアクティブな犬種です。特にプードルの血が強い個体は、知的な刺激も求めています。
以下の表に、成犬キャバプーの理想的な運動目安をまとめました。
| 項目 | 推奨される内容 |
| 散歩の回数 | 1日2回 |
| 1回の時間 | 20分 〜 30分程度 |
| 運動の質 | 単なる歩行だけでなく、たまにドッグランで走らせる |
| 知的遊び | 室内での知育玩具や、コマンドトレーニング(お座り・待て等) |
成犬になると、散歩を「ただのトイレタイム」にしてしまいがちですが、愛犬のストレス解消と認知症予防のためにも、新しいコースを歩いたり、他の犬と交流させたりする刺激を与え続けましょう。
肥満防止!食事管理のポイント
キャバプーはキャバリアの血の影響で、心臓に負担がかかりやすい犬種です。
肥満は心臓病の最大のリスク因子となるため、体重管理は飼い主の最も重要な責任となります。
成犬用のフードに切り替えるタイミングは生後10ヶ月から12ヶ月頃が一般的です。
パッケージに記載された給餌量を基本としつつも、**「くびれがあるか」「背骨が適度に触れるか」**を定期的にチェックしてください。
おやつを与えた日は、必ず主食の量を調整するようにしましょう。
毎日のお手入れとトリミングの頻度
成犬のキャバプーを美しく、健康に保つためには、プロによるトリミングと自宅でのデイリーケアの両立が不可欠です。
毛が伸び続ける犬種であるため、放置するとすぐに毛玉ができ、皮膚病の原因になります。
定期的なトリミングのスケジュール
キャバプーの成犬は、1ヶ月から1ヶ月半に1回のペースでトリミングサロンに通うのが理想的です。
トリミングでは単に毛をカットするだけでなく、以下のようなケアをセットで行ってもらいます。
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全身のカット(テディベアカットなど)
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爪切り、耳掃除
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足裏の毛のカット(フローリングでの滑り防止)
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肛門腺絞り
カットスタイルによって成犬の印象はガラリと変わります。
キャバリア風に耳の毛を長く残すスタイルや、プードル風に全身をすっきりさせるスタイルなど、愛犬の個性に合わせたスタイリングを楽しみましょう。
自宅でのブラッシングと歯磨き
サロンに通う合間のケアとして、最低でも2〜3日に1回のブラッシングが必要です。
特に成犬になると毛量が増えるため、脇の下や耳の後ろなどの毛玉になりやすい場所を重点的にチェックしてください。
また、小型犬であるキャバプーは歯周病になりやすい傾向があります。
**「成犬になってから歯磨きを始めるのは大変」**という声も多いですが、歯石が溜まると内臓疾患のリスクも高まります。歯ブラシが苦手な場合は、デンタルシートや歯磨きガムから始め、根気強くケアを続けましょう。
キャバプーが注意すべき遺伝性疾患と寿命
キャバプーを成犬からシニアへと健やかに導くためには、この犬種が抱えやすい健康リスクを知っておく必要があります。
キャバプーの平均寿命は12歳〜15歳と言われており、これは小型犬としては平均的ですが、ケア次第でさらに長く一緒に過ごすことも可能です。
警戒すべき3つの主な疾患
キャバプーの健康維持において、特に注意すべきは以下の3点です。
- 僧帽弁閉鎖不全症(心臓の病気): キャバリアに非常に多い遺伝病です。成犬期から定期的に心雑音のチェックを受けることが、早期発見の鍵となります。
- 膝蓋骨脱臼(パテラ): トイプードルに多い、膝の皿が外れる病気です。フローリングに滑り止めマットを敷く、高いところからジャンプさせないといった環境作りが重要です。
- 外耳炎: 垂れ耳で耳の中が蒸れやすいため、特に成犬期に繰り返しやすいトラブルです。耳の匂いや赤みをこまめにチェックしましょう。
健康診断の重要性
成犬期のキャバプーは見た目が元気そうに見えても、体の中では少しずつ変化が起きていることがあります。
「まだ若いから大丈夫」と思わず、1歳を過ぎたら年に1回の定期健診を習慣にしてください。
早期発見・早期治療ができれば、多くの病気はコントロール可能です。
愛犬の「歩き方がおかしい」「疲れやすくなった」「咳をするようになった」といった小さなサインを見逃さない観察眼を持ちましょう。
よくある質問
Q:キャバプーの成犬はどれくらいまで大きくなりますか?
A:個体差が非常に大きいですが、一般的には体重5kg〜8kg程度になる子が多いです。
ただ、親犬のサイズによっては10kgを超えることもあります。
生後6ヶ月時点の体重を2倍にした数字が、おおよその成犬時の体重の目安になると言われていますが、あくまで参考程度と考えてください。
Q:成犬になっても抜け毛は少ないままですか?
A:プードルの血が強ければ抜け毛は少ないままですが、成長とともにキャバリアの血が強く出て、抜け毛が増える個体もいます。
成犬への毛の生え変わり時期(1歳前後)に、自分の愛犬がどちらのタイプか判断できるようになります。
抜け毛があるタイプでも、毎日のブラッシングで飛散を最小限に抑えることが可能です。
Q:性格が落ち着くのはいつ頃ですか?
A:一般的には2歳前後で精神的に成熟し、落ち着きが出てくると言われています。
それまでは「パピーライク」な激しい遊びやいたずらが見られることもありますが、成犬になるにつれて飼い主の指示をよく聞くようになり、家の中でも穏やかに過ごせる時間が増えていきます。
Q:成犬からでもしつけ直しは可能ですか?
A:はい、十分に可能です。
キャバプーは非常に賢い犬種なので、成犬になってからでも新しいルールを学習する能力があります。
無駄吠えや引っ張り癖など、成犬になってから定着してしまった悩みがある場合は、根気強く一貫した態度でトレーニングを続けるか、専門のドトレーナーに相談することをお勧めします。
まとめ
キャバプーの成犬期は、子犬期の愛らしさが「家族としての深い絆」へと昇華する、非常に素晴らしい時期です。
個体差が大きく、サイズや毛色の変化に驚かされることもありますが、それこそが世界に一頭だけのミックス犬であるキャバプーを飼う醍醐味と言えるでしょう。
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成犬時のサイズは5kg〜8kgが目安だが、10kgを超える個体差もある
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毛色や毛質は成長とともに変化し、退色(色が薄くなる)も一般的である
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性格は2歳頃に落ち着き、非常に愛情深く賢いパートナーへと成長する
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心臓病や関節のトラブルを防ぐため、体重管理と環境整備が重要である
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1ヶ月半に1回のトリミングと、自宅での歯磨き・ブラッシングを欠かさない
成犬になったキャバプーは、あなたの言葉を理解し、感情に寄り添ってくれる最高のコンパニオンドッグになります。
子犬の頃のように手がかかることは減りますが、その分、一緒に過ごす時間の「質」を高めることができます。
日々の健康管理とコミュニケーションを大切にし、愛犬との素晴らしい成犬ライフを歩んでいってください。
あなたが注いだ愛情は、愛犬の穏やかな表情と健やかな体を通して、必ずあなたに返ってきます。



























プードル寄りの毛質: 強く巻いたシングルコート。抜け毛は非常に少ないが、毛玉になりやすい。
キャバリア寄りの毛質: 緩いウェーブのダブルコート。抜け毛が発生し、季節の変わり目には換毛期がある。