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フリーソフトを使わずPDF内の表をExcelに変換する決定版ガイド

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「PDFの中に掲載されている表を、そのままExcelで編集したい」という場面は多いものです。

しかし、社内のセキュリティ規定によりフリーソフトのインストールや、怪しいオンライン変換サイトの利用が禁止されているケースも少なくありません。

実は、WindowsやMacに標準搭載されている機能や、普段使っているOfficeソフト(Excel・Word)の機能だけで、PDFの表をきれいにExcelへ取り込むことは十分に可能です。

本記事では、外部ツールを一切使わずに標準機能だけでPDFの表をExcel変換する4つの方法を、初心者の方でも迷わず実行できるよう具体的に解説します。

この記事を読めば、手入力による転記作業から完全に解放されるでしょう。

 

Excelの「データ取得」機能を使ってPDFを直接取り込む方法

Excelの「データ取得」機能を使ってPDFを直接取り込む方法

現在、最も推奨されるのがExcel(Microsoft 365やExcel 2021以降)に標準搭載されている「データの取得」機能を利用する方法です。

この機能はPower Query(パワークエリ)という強力なエンジンを使用しており、PDF内の表構造を自動的に認識して抽出してくれます。

この方法の最大のメリットは、PDFのレイアウトを維持したまま、データだけをクリーンに抜き出せる点にあります。

 

ExcelでPDFを取り込む具体的な手順

まずは以下の手順に沿って操作を進めてください。

 

  1. Excelを開き、上部の「データ」タブをクリックします。
  2. 「データの取得」を選択し、「ファイルから」の中にある「PDFから」をクリックします。
  3. 変換したいPDFファイルを選択して「インポート」をクリックします。
  4. 「ナビゲーター」ウィンドウが表示されるので、左側のリストから「Table 001」などの表項目を選択します。
  5. プレビュー画面で表の内容が正しいか確認し、右下の「読み込み」をクリックします。

 

これだけの操作で、PDFの中に埋もれていた表がExcelのセルに整然と配置されます。

PDF取り込み機能が優れたポイント

Excelの直接取り込み機能には、他の方法にはない優れた特徴があります。

 

PDFの表取り込みにおける機能比較を以下の表にまとめました。

特徴 詳細 メリット
複数テーブル認識 PDF内の複数の表を個別に認識可能 必要な表だけを選択して抽出できる
ページまたぎ対応 複数ページにまたがる表を1つに統合 結合の手間が省ける
データ変換 取り込み前に列の削除や型変更が可能 編集の手間を大幅に削減できる
 

このように、Excelの標準機能は非常に強力です。

もしお使いのExcelに「PDFから」という項目がある場合は、迷わずこの方法を選択することを強くおすすめします。

インポートされたデータは「テーブル形式」として読み込まれるため、後の並び替えやフィルタリングも容易に行えます。

 

WordのPDF変換機能を経由してExcelに貼り付ける方法

WordのPDF変換機能を経由してExcelに貼り付ける方法

もしお使いのExcelが古く、「PDFからデータ取得」のメニューが見当たらない場合は、Wordを経由する方法が非常に有効です。

Word 2013以降のバージョンには、PDFファイルをWord文書として開き直す機能が備わっています。

WordはPDFのレイアウトを解析し、テキストや表を再現しようとするため、そこからExcelへコピー&ペーストすることで、直接コピペするよりも格段に綺麗な状態でデータを取り出せます。

 

Word経由での変換手順

手順は以下の通り、非常にシンプルです。

 

  1. Wordを起動し、「ファイル」→「開く」から変換したいPDFファイルを選択します。
  2. 「PDFを編集可能なWord文書に変換します」というメッセージが出るので「OK」を押します。
  3. Word上で表として再現された部分をマウスで選択し、右クリックで「コピー」をします。
  4. Excelを開き、貼り付けたいセルを選択して「貼り付け」を実行します。

 

Word経由で変換する際の注意点

Wordを経由する方法は強力ですが、万能ではありません。「画像として保存されたPDF」や「複雑なレイアウトのPDF」では、表が崩れてしまうことがあります。

Word経由での変換が向いているケースを整理しました。

 

  • Excelに「PDFからデータ取得」のメニューがない場合

  • PDF内のテキストがマウスで選択できる(文字データが生きている)場合

  • 表の構造が比較的単純(セルの結合が少ない)な場合

 

Wordで開いた時点で表がバラバラになっている場合は、後述する「コピペ後の整形テクニック」を組み合わせて対応しましょう。

 

ブラウザとコピー&ペーストを駆使して表を再現する方法

ブラウザとコピー&ペーストを駆使して表を再現する方法

Officeソフトの機能がうまく働かない場合や、PDFの一部だけをサッと取り出したい場合には、Google ChromeやMicrosoft EdgeなどのブラウザでPDFを開き、直接コピーする方法があります。

ただし、そのままExcelに貼り付けると、すべてのデータが1つのセルに固まってしまったり、列がズレたりすることが多々あります。

ここでは、「貼り付けた後の修正」を最小限にするテクニックを解説します。

 

綺麗に貼り付けるための3ステップ

  1. ブラウザでPDFを開き、表の範囲をマウスでドラッグしてコピーします。
  2. Excelにそのまま貼り付けず、一度**「メモ帳(テキストエディタ)」に貼り付け**ます。
  3. メモ帳上で列の区切りが「スペース」になっていることを確認し、それを再度コピーしてExcelの「テキストファイルウィザード」を利用します。

 

貼り付け後の「データの区切り」機能の活用

Excelには、1つのセルに入ってしまった文字を特定の規則で分割する「区切り位置」という機能があります。

 

区切り位置機能の主な設定項目は以下の通りです。

設定項目 内容 活用シーン
カンマやタブ 特定の記号で区切る CSV形式のようなデータに有効
スペース 空白部分で列を分ける ブラウザからコピペしたデータに有効
固定長 任意の文字数で区切る 桁数が決まっているデータに有効
 

コピーしたデータが「1行1セル」になってしまっても、この機能を使えば一瞬で正しい列に振り分けることが可能です。

手動で一つずつセルを移動させるような、膨大な時間のロスを防ぐことができます。

 

Googleドライブ(Googleドキュメント)のOCR機能を活用する方法

Googleドライブ(Googleドキュメント)のOCR機能を活用する方法

「手元のPDFが、スキャンした画像で文字選択すらできない」という場合の最終手段が、GoogleドライブのOCR(光学文字認識)機能を利用する方法です。

これは厳密にはブラウザ上で完結する手法であり、追加のソフトをインストールする必要はありません。

Googleアカウントさえあれば、職場でも(規定で許されていれば)利用可能な非常に強力な手段です。

 

Googleドライブでの変換手順

  1. GoogleドライブにPDFファイルをアップロードします。
  2. アップロードしたファイルを右クリックし、「アプリで開く」→「Googleドキュメント」を選択します。
  3. Googleドキュメントが起動し、画像内の文字がテキスト化されます。
  4. 書き出された表をコピーし、Excel(またはGoogleスプレッドシート)に貼り付けます。

 

この方法は、「紙をスキャンしたPDF」から表データを抽出したい場合に、驚くほどの威力を発揮します。

 

OCR利用時の精度を上げるコツ

OCRは便利な反面、誤字脱字が発生しやすいのが弱点です。

精度の高いデータ抽出を行うためのチェックポイントをまとめました。

 

  • PDFの解像度が高く、文字がはっきりと読めるか

  • 表の枠線が途切れていないか

  • 特殊なフォントや手書き文字が含まれていないか

 

Googleドキュメントで開いた直後は、表の枠線が消えて文字だけが並んでいるように見えることがありますが、配置自体は維持されていることが多いため、落ち着いてコピーしてExcelに貼り付けてみてください。

 

PDFの表がExcelで崩れてしまう原因と解決策

PDFの表がExcelで崩れてしまう原因と解決策

どの方法を試しても、どうしても表が崩れてしまうことがあります。その原因の多くは、PDF特有のデータ構造にあります。

「なぜ崩れるのか」を理解していれば、修正の手間を最小限に抑えることが可能です。

 

1. セルの結合が多用されている

PDF上で複数のセルが結合されている場合、Excelに取り込むと「空のセル」が発生したり、隣の列にデータがはみ出したりします。

解決策: 取り込んだ後に、Excelの「ジャンプ」機能(Ctrl + G)を使い、空白セルを一括選択して「上のセルと同じ値を入力」するか、手動で結合を解除して整形します。

 

2. セル内での改行

PDFの1つのセル内で改行されている場合、Excelでは「別の行」として認識されてしまうことがあります。

解決策: 貼り付け前にWordの置換機能(^pを消去するなど)を使うか、ExcelのCLEAN関数を使用して、不要な制御文字を削除します。

 

3. 表の中に画像やアイコンが含まれている

チェックボックスやアイコンが表の中にあると、そこだけ列がズレる原因になります。

解決策: Excelの「データの取得」機能(Power Query)で取り込む際に、不要な列をあらかじめ「削除」設定にしておくと、シートに出力したときには綺麗な状態になります。

 

よくある質問

よくある質問

ここでは、フリーソフトを使わずにPDF変換を行う際によく寄せられる質問に回答します。

 

Q:編集制限(パスワード)がかかっているPDFでも変換できますか?

A:基本的にはパスワードを解除しない限り、標準機能での変換は困難です。

閲覧パスワードがわかっている場合は、一度PDFを開いて「名前を付けて保存(またはPDFとして印刷)」を試み、制限のないPDFを再生成してから上記の手順を行ってください。

ただし、著作権やセキュリティポリシーに抵触しないよう注意が必要です。

 

Q:数千ページあるPDFから特定の表だけを抽出できますか?

A:Excelの「データの取得(Power Query)」機能を使えば可能です。

ナビゲーター画面で、全ページの中から特定のテーブル(表)だけを選択してプレビューできるため、必要なデータだけを効率よく取り出すことができます。

 

Q:Macでも同じ方法は使えますか?

A:はい、可能です。最新のExcel for Macでも「データ」タブからの取り込みはサポートされています。

また、Word経由の方法も同様に有効です。Mac標準の「プレビュー」アプリで表を選択してコピーするだけでも、最新のOSであれば比較的高い精度でExcelに貼り付けることができます。

 

Q:スマホだけでPDFの表をExcelにできますか?

A:Microsoft 365アプリ(旧Officeアプリ)のカメラ機能にある「データへの画像」というメニューを使えば、スマホでPDF(または紙の資料)を撮影・表示し、それをそのままExcelデータに変換できます。

外出先でPCがない場合には非常に重宝する機能です。

 

Q:変換後の数字が「文字列」として認識されて計算できません。

A:PDFからの変換直後は、数字がテキスト形式になっていることがよくあります。

対象のセルを選択し、表示されたエラーインジケーター(黄色い「!」マーク)から「数値に変換する」を選択するか、空のセルに「1」を入力してコピーし、対象セルに「形式を選択して貼り付け」→「乗算」を行うことで一括変換できます。

 

まとめ

フリーソフトを一切使わなくても、身近なツールを正しく使えばPDFの表は驚くほど簡単にExcel化できます。

 

  • Excelの「データ取得(Power Query)」機能が最も高精度で推奨される

  • Officeが古い場合はWordでPDFを開くという裏技が有効

  • コピー&ペーストした後はExcelの**「区切り位置」機能**で整形する

  • 画像化されたPDFにはGoogleドライブのOCR機能が最終兵器となる

  • 表の崩れはExcelの標準的な編集機能(置換や関数)で効率よく直せる

 

まずは自分のPCに入っているExcelの「データ」タブを確認してみてください。そこに「データの取得」があれば、あなたの悩みは数クリックで解決します。

これまで手作業で行っていた転記作業を自動化し、本来集中すべき分析や資料作成の業務に時間を割けるようにしましょう。

この記事で紹介したテクニックが、あなたの業務効率化の一助となれば幸いです。