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犬が痙攣を起こした時の対処法|病院へ行く判断基準と原因・注意点を解説

犬が痙攣を起こした時の対処法|病院へ行く判断基準と原因・注意点を解説

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愛犬が突然、全身を硬直させたり、手足をバタバタとさせて痙攣(けいれん)を始めると、飼い主さんは大きなショックを受け、パニックに陥ってしまうのが普通です。

意識がなくなったように見え、口から泡を吹く姿は、まるで命が尽きてしまうのではないかという恐怖を感じさせます。

しかし、痙攣が発生している最中に飼い主さんができる最も大切なことは、落ち着いて愛犬を安全に見守り、正確に状況を観察することです。

飼い主さんが慌てて体を揺すったり、口の中に手をいれたりすると、愛犬を傷つけたり、あなた自身が怪我をしたりする二次被害につながる恐れがあります。

この記事では、犬が痙攣を起こした時の正しい応急処置、すぐに病院へ行くべき危険なサイン、そして考えられる原因について詳しく解説します。

この記事を読み進めることで、あなたは愛犬にとって最高の「見守り役」となり、獣医師が正しい診断を下すための強力なパートナーになれるはずです。

 

【即実践】犬が痙攣を起こした時の正しい対処法

【即実践】犬が痙攣を起こした時の正しい対処法

愛犬の痙攣を目の当たりにしたら、まずは深呼吸をしてください。痙攣そのものを飼い主さんの手で止めることはできません。 痙攣が自然に収まるのを待ちながら、以下の3つのステップを実行してください。

 

1. 安全な場所を確保し、触らずに見守る

痙攣中の犬は意識を失っていることが多く、周囲の状況が分かりません。家具の角に頭をぶつけたり、高い場所から転落したりしないよう、周囲にあるものを遠ざけてください。

無理に抱き上げたり、体を抑えつけたりするのは厳禁です。筋肉が強く収縮しているため、無理に動かすと骨折や脱臼をさせてしまうリスクがあります。また、意識が混濁しているため、大好きなお父さんやお母さんの手であっても、反射的に強く噛んでしまうことがあります。

 

2. 痙攣の「継続時間」を計測する

多くの痙攣は、1分から3分程度で自然に収まります。しかし、パニック状態では1分が1時間のように長く感じられるものです。必ず時計を見て、「何分何秒、痙攣が続いているか」を計測してください。

この「時間」という情報は、獣医師が緊急性を判断し、脳へのダメージを推測するための極めて重要なデータになります。

 

3. スマートフォンで動画を撮影する

余裕があれば、痙攣の様子を動画で撮影してください。痙攣には「全身が震えるもの」「一部の手足だけが動くもの」「意識があるもの」など、さまざまなタイプがあります。

「どのような震え方だったか」を言葉で説明するのは非常に難しいですが、動画があれば獣医師は一目で病気の種類を絞り込むことができます。 撮影する際は、愛犬の顔(瞳孔や口元の様子)と、体全体の動きが入るように意識してください。

 

絶対にやってはいけない!痙攣時のNG行為

絶対にやってはいけない!痙攣時のNG行為

良かれと思って行ったことが、愛犬の命を危険にさらしたり、状況を悪化させたりすることがあります。以下の行為は絶対に避けてください。

 

  • 口の中に手をいれたり、タオルを噛ませたりする: 犬は人間のように「舌を噛み切って死ぬ」ことはありません。むしろ、口の中にものを入れると窒息の原因になったり、飼い主さんの指が噛みちぎられたりする非常に危険な行為です。

  • 大きな声で名前を呼んだり、体を揺すったりする: 強い刺激は、痙攣をさらに長引かせたり、悪化させたりする要因となります。静かな環境を保ち、優しく声をかける程度に留めましょう。

  • 痙攣が止まってすぐに水や食べ物を与える: 痙攣直後は意識が完全に戻っておらず、喉の反射も正常ではありません。水を与えると誤って肺に入り、誤嚥性(ごえんせい)肺炎を引き起こす危険があります。完全に意識が戻るまで、何も与えないでください。

 

一刻を争う!すぐに病院へ行くべき「危険な痙攣」

一刻を争う!すぐに病院へ行くべき「危険な痙攣」

痙攣の多くは数分で止まりますが、中には一刻を争う緊急事態があります。以下の場合は、夜間や休日であっても、すぐに救急外来を受診してください。

 

救急受診が必要なレッドフラッグ

 

症状の種類 具体的な状態 リスクと緊急性
重積状態(じゅうせき) 1回の痙攣が5分以上続く 脳に深刻なダメージ。命に関わる。
群発発作(ぐんぱつ) 24時間以内に2回以上繰り返す 痙攣が止まらなくなる前兆の可能性。
意識が戻らない 痙攣が止まった後も、ボーッとしている 脳浮腫や脳圧上昇の疑い。
高熱を伴う 体温が40度を超えている 熱中症による多臓器不全の危険。

特に、5分以上続く痙攣は「脳が焼ける」と言われるほど過酷な状態です。体温が急上昇し、脳細胞が破壊されてしまうため、一刻も早い点滴や鎮静処置が必要です。

 

犬の痙攣を引き起こす主な原因と病気

犬の痙攣を引き起こす主な原因と病気

痙攣はあくまで症状であり、その背景にはさまざまな原因が隠れています。大きく分けて「脳そのものの異常」と「脳以外の全身状態の異常」に分類されます。

 

特発性てんかん(1歳〜5歳頃に多い)

検査をしても脳に構造的な異常が見つからない、体質的なてんかんです。若齢から中年期の犬に初めて痙攣が起きた場合、この特発性てんかんであることが多いです。

薬でコントロールすることで、多くの犬が普段通り健康的な生活を送ることができます。ただし、生涯にわたる投薬管理が必要になるケースがほとんどです。

 

脳疾患(脳腫瘍、脳炎、水頭症)

脳そのものに病変があるケースです。シニア犬になって初めて痙攣を起こした場合は、脳腫瘍などの可能性を考慮する必要があります。また、チワワやパグなどの犬種では、脳炎や水頭症が原因で痙攣が起きることも珍しくありません。

これらはMRI検査を行わなければ確定診断ができないため、かかりつけ医と相談して専門病院への紹介を検討する必要があります。

 

脳外の原因(低血糖、熱中症、中毒、内臓疾患)

脳の外側に原因がある場合です。これらは血液検査などで比較的早期に発見できることが多いです。

 

  • 低血糖: 子犬や小型犬が空腹で長時間過ごした際、エネルギー不足で痙攣を起こします。

  • 熱中症: 高温環境により脳がダメージを受け、痙攣が発生します。

  • 中毒: チョコレート、キシリトール、農薬、不適切な人間用の薬などが原因となります。

  • 肝機能・腎機能不全: 体内の毒素を排出できなくなり(肝性脳症など)、神経症状として痙攣が現れます。

 

これらは原因を特定して素早く処置を行えば、痙攣が劇的に改善する可能性があります。

 

痙攣が止まった後の観察ポイント

痙攣が止まった後の観察ポイント

痙攣が収まった直後、犬は一時的な混乱状態にあります。ここで愛犬をよく観察することで、獣医師への報告内容がより正確になります。

 

意識の戻り方を確認する

痙攣が止まってから、愛犬がいつものようにあなたのことを認識するまで、どれくらいの時間がかかったかをメモしてください。

「すぐに尻尾を振った」のか、それとも「1時間ほど部屋の中をうろうろ歩き回り、壁にぶつかっていた」のか。この『発作後状態』の長さや内容は、発作の強さを測る重要な指標になります。

 

麻痺や目つきの変化をチェックする

顔の半分が垂れ下がっていないか、瞳が左右に揺れていないか(眼振)、真っ直ぐ歩けずに片側に傾いていないかを確認します。

もし痙攣が止まった後も足を引きずっていたり、目が見えていない様子があったりする場合は、脳の深刻なダメージや病変が疑われます。これらの異常に気づいたら、すぐに動画を撮るかメモに残してください。

 

動物病院で行われる検査と治療の流れ

動物病院で行われる検査と治療の流れ

病院へ到着した後の流れを知っておくことで、飼い主さんの不安を少しでも軽減できます。

 

1. 救急処置(痙攣が続いている場合)

もし病院に到着した時も痙攣が続いていれば、まずは痙攣を止めるための注射(抗てんかん薬や鎮静剤)が行われます。最優先事項は「脳を守るために、一秒でも早く痙攣を止めること」です。

 

2. 身体検査と血液検査

心拍や体温を測り、血液検査で低血糖や内臓疾患、中毒の可能性がないかを調べます。多くの「脳外の原因」はこの段階で判明します。

 

3. 画像検査(MRI・CT)

血液検査で異常がなく、痙攣が繰り返される場合は、高度医療機関でのMRI検査が推奨されます。脳の中に腫瘍や炎症、出血がないかを詳細に確認するためです。

 

4. 長期的な治療計画(投薬)

診断名がついたら、痙攣の頻度を抑えるための治療が始まります。「半年に1回」程度の軽い発作であれば経過観察になることもありますが、月に何度も起きる場合や、1回の発作が重い場合は、毎日の飲み薬による治療がスタートします。

 

よくある質問(FAQ)

よくある質問(FAQ)

犬の痙攣に関して、飼い主さんが日常で抱きやすい疑問にお答えします。

 

Q:痙攣している時、愛犬は痛みを感じているのでしょうか?

A:全般発作(全身の痙攣)で意識がない場合、犬は痛みや恐怖を感じていないと言われています。苦しそうに見えるのは筋肉の不随意な動きによるもので、犬自身は「眠っていたら、急に電気が走ったような感覚」に近い状態かもしれません。飼い主さんが過度に「痛そうでかわいそう」と思い詰めすぎないことが大切です。

 

Q:寝ている時に手足がピクピク動くのは痙攣ですか?

A:多くの場合、それはレム睡眠(浅い眠り)の時に見られる生理的な動きです。夢を見ていて、走るような動きをしたり、「クンクン」と鳴いたりするのは正常な反応です。名前を呼んで目が覚めたり、触って反応があったりすれば、病的な痙攣ではありません。痙攣の場合は、呼んでも起きず、瞳孔が開いたままになるのが特徴です。

 

Q:泡を吹くのは狂犬病などの恐ろしい病気ですか?

A:日本で狂犬病が発生することは極めて稀ですが、痙攣中に泡を吹くのはよく見られる症状です。これは痙攣によって唾液を飲み込む力がなくなり、激しい呼吸によって唾液が泡状になって出てくるためです。泡そのものに毒性があるわけではありませんが、他の犬に感染するウイルス性疾患の可能性もゼロではないため、清掃時は使い捨て手袋を着用しましょう。

 

Q:一度でも痙攣が起きたら、一生薬を飲み続けなければいけませんか?

A:必ずしもそうではありません。原因が中毒や低血糖など一時的なものであれば、その原因を取り除けば再発しません。特発性てんかんの場合は長期的な投薬が必要になりますが、薬の種類や量を調整することで、副作用を最小限に抑えながら天寿を全うする犬もたくさんいます。 信頼できる獣医師と二人三脚で治療に向き合うことが大切です。

 

Q:痙攣を起こしやすい犬種はありますか?

A:柴犬、トイ・プードル、チワワ、ビーグル、ミニチュア・シュナウザーなどは、比較的てんかんを起こしやすいと言われています。また、フレンチ・ブルドッグやパグなどの短頭種は、脳の病気を起こしやすい傾向があります。これらの犬種を飼っている方は、万が一の時のために痙攣の対処法を予習しておくと安心です。

 

まとめ

 

  • 痙攣が起きたら「触らない」「時間を計る」「動画を撮る」の3つを徹底する

  • 口の中にものを入れるのは、窒息や怪我を招く極めて危険な行為である

  • 5分以上続く痙攣や、一日に何度も繰り返す場合は、即座に夜間救急を受診する

  • 痙攣の原因は脳内(てんかん等)と脳外(低血糖、中毒等)に分けられ、検査が必要である

  • 意識が戻った後の様子(発作後状態)を詳しく観察することが、正確な診断につながる

 

愛犬の痙攣を目の当たりにするのは、この上なく辛い経験です。しかし、あなたの冷静な対応と観察が、愛犬のこれからの生活を守るための第一歩となります。

痙攣は確かに怖い症状ですが、現代の獣医学では多くの原因が解明され、コントロール可能な治療法が存在します。一人で抱え込まず、愛犬の変化を一つひとつ記録し、専門家である獣医師に相談してください。

愛犬は、あなたがそばで見守ってくれているだけで、深い安心感を得ることができます。まずはあなたの心を落ち着かせ、愛犬がゆっくりと意識を取り戻すのを、温かく見守ってあげてください。