飼ってはいけない小型犬ランキング【初心者注意】後悔しない選び方

「見た目が可愛いから」

という理由だけで愛犬を選ぼうとしていませんか？実は、人気の小型犬の中には、初心者には飼育難易度が極めて高い犬種が存在します。

もし、性格や必要な運動量を理解せずに迎えてしまえば、「こんなはずじゃなかった」と後悔し、最悪の場合は飼育放棄につながるリスクさえあります。

この記事では、一般的に「飼ってはいけない」と言われる小型犬種をランキング形式で紹介し、その具体的な理由と対策を解説します。

ネガティブな情報を正しく知ることは、あなたと愛犬の幸せな未来を守るための第一歩です。ぜひ最後までご覧ください。

1 飼ってはいけない小型犬ランキングの真実とは？
- 1.1 「飼ってはいけない」と言われる3つの主な理由
- 1.2 初心者がやりがちな「見た目買い」の落とし穴
2 【難易度S級】安易に飼ってはいけない小型犬ランキング5選
3 絶対に後悔しないために！飼う前に確認すべき「適性チェック」
4 逆に初心者におすすめできる飼いやすい小型犬
5 よくある質問（FAQ）
6 まとめ

飼ってはいけない小型犬ランキングの真実とは？

インターネット上で見かける「飼ってはいけない犬ランキング」。

この言葉にはドキッとさせられますが、決して「その犬種が悪い犬」という意味ではありません。

真実は、「飼い主のライフスタイルや経験値と、犬種の特性が致命的にミスマッチしている」ケースがあまりにも多いということです。

ここでは、なぜ特定の犬種が「飼ってはいけない」と警告されるのか、その背景にある根本的な理由を掘り下げます。

「飼ってはいけない」と言われる3つの主な理由

多くの飼い主が飼育に挫折してしまう原因は、大きく分けて以下の3点に集約されます。これらは、事前に知っておけば防げるミスマッチばかりです。

想像を絶する運動量：

小型犬＝散歩が少なくて良い、というのは大きな誤解です。特に猟犬や牧羊犬をルーツに持つ犬種は、毎日1時間以上の激しい運動をさせなければ、ストレスから家具の破壊や無駄吠えといった問題行動を起こします。
気質としつけの難易度：

「賢い」と言われる犬種ほど、飼い主がリーダーシップを取れなければ、悪知恵を働かせたり攻撃的になったりします。また、警戒心が強すぎる犬種は、チャイムの音や来客に対して執拗に吠え続け、近隣トラブルの原因になります。
高額な維持費とケアの手間：

毎月のトリミング代が1万円以上かかる犬種や、遺伝的に骨折やヘルニアになりやすい犬種もいます。「生体価格が安かったから」という理由で迎えると、その後の医療費やケア費用で家計が破綻しかねません。

初心者がやりがちな「見た目買い」の落とし穴

ペットショップで目が合った瞬間、「運命を感じた」と衝動買いしてしまうのが、最も危険なパターンです。

子犬の頃はどの犬種も天使のように大人しく可愛いものですが、生後6ヶ月を過ぎたあたりから本来の気質が現れ始めます。

項目	初心者が抱きがちなイメージ	実際の現実
大きさ	小さいから扱いやすいはず	小さくても気は強く、噛む力も強い
散歩	部屋の中で遊べば十分	外の刺激がないとストレスで問題行動化
性格	飼い主にベタベタ甘える	自立心が強く、触られるのを嫌がる子も

「見た目の可愛さ」と「飼いやすさ」は全く比例しないという事実を、まずは強く認識しておく必要があります。

【難易度S級】安易に飼ってはいけない小型犬ランキング5選

ここでは、特にお世話やしつけの難易度が高く、初心者にはハードルが高いとされる小型犬をランキング形式で紹介します。

これらは「絶対に飼うな」という意味ではなく、「相当な覚悟と知識がなければ飼うべきではない」犬種たちです。

1位：ジャック・ラッセル・テリア（破壊王の異名を持つ猟犬）

映画やドラマでの賢く愛らしい活躍を見て憧れる人が多いですが、ジャック・ラッセル・テリアは「小型犬の皮を被った大型犬」と形容されるほど、規格外のスタミナを持っています。

もともとはキツネ狩りのために作られた猟犬であり、獲物を追い詰めるための攻撃性と、疲れを知らない体力が特徴です。

破壊行動： 運動不足になるとストレスが爆発し、ソファ、壁、靴など家中のものを破壊します。「破壊王」という異名は伊達ではありません。
必要な運動量： 朝晩それぞれ1時間以上の散歩に加え、ボール投げなどの激しい運動が必須です。
気質： 非常に興奮しやすく、他の犬や小動物に対して攻撃的になることもあります。

「毎日アクティブにアウトドアを楽しめる体力自慢の人」以外は、手を出してはいけない犬種の筆頭です。

2位：イタリアン・グレーハウンド（繊細な骨と寒さ対策が必須）

スレンダーで優雅な体型が魅力のイタリアン・グレーハウンドですが、その華奢な身体こそが最大の飼育リスクとなります。

彼らの骨は割り箸のように細く、少し高いところ（ソファやベッド）から飛び降りただけで簡単に骨折してしまいます。骨折の手術費用は数十万円にのぼることも珍しくありません。

骨折リスク： 常に足元に注意し、床には滑り止めのマットを敷き詰めるなどの住環境整備が不可欠です。
寒さに極端に弱い： 体脂肪が極端に少ないため、日本の冬の寒さには耐えられません。冬場は高機能な服や暖房管理が必須となり、電気代などのコストもかさみます。
トイレトレーニング： 寒さや雨を嫌がって外に出たがらず、室内でのトイレも失敗しやすい傾向があります。

3位：柴犬・豆柴（強い警戒心と「洋犬とは違う」距離感）

日本犬ブームで人気の柴犬や豆柴ですが、トイ・プードルやチワワのような「洋犬」と同じ感覚で飼うと痛い目を見ます。

彼らは本来、番犬や猟犬として活躍してきたため、独立心と警戒心が非常に強いのが特徴です。飼い主に対しても「ベタベタ甘える」ことは少なく、一定の距離感を保つことを好みます。

頑固な性格： 自分が納得しない指示には従わず、嫌なことをされると本気で噛み付くことがあります（柴ドリル、本気噛み）。
「豆柴」のリスク： 「豆柴」は正式な犬種名ではなく、小さく繁殖された柴犬のことです。成犬になってから予想以上に大きくなるトラブルや、近親交配による健康リスクも指摘されています。
抜け毛： ダブルコートのため、換毛期には驚くほど大量の毛が抜けます。

「猫のようなツンデレな性格」を愛せる人でないと、理想とのギャップに苦しむことになります。

4位：ポメラニアン（愛らしい見た目に反する吠え癖と気の強さ）

ふわふわとしたぬいぐるみのような外見で大人気ですが、その中身は「勇敢で気が強い番犬」です。

自分よりはるかに大きな大型犬にも向かっていくほどの気の強さを持っており、物音や知らない人に対して敏感に反応して吠え立てます。

無駄吠え： 警戒吠えや要求吠えが多く、集合住宅では騒音トラブルになりやすい犬種の上位に入ります。
骨・関節トラブル： 膝蓋骨脱臼（パテラ）になりやすく、フローリングでの生活には注意が必要です。
被毛ケア： 豊かな被毛を維持するためには毎日のブラッシングが欠かせず、怠るとすぐに毛玉になり、皮膚炎の原因になります。

5位：トイ・プードル（賢すぎるがゆえの分離不安と高額なケア費）

「飼いやすい犬種No.1」として紹介されることも多いトイ・プードルですが、実は「初心者には扱いが難しい」側面も持っています。

最大の理由は、その賢さです。知能が高いため、飼い主が甘やかすとすぐに立場を逆転させ、言うことを聞かない「わがまま犬」に変貌します。

分離不安： 飼い主への依存度が高く、留守番をさせるとパニックを起こして吠え続けたり、粗相をしたりすることがあります。
トリミング費用： 毛が抜けにくい代わりに伸び続けるため、月に1回（5,000円〜1万円以上）のトリミングが一生必要です。生涯の美容代だけで100万円を超えます。
要求吠え： 「吠えれば要求が通る」と学習するのが早く、賢さが裏目に出るケースが多々あります。

絶対に後悔しないために！飼う前に確認すべき「適性チェック」

犬を迎えるということは、一つの命を最期まで預かるということです。以下の3つのポイントについて、自信を持って「YES」と言えるか確認してください。

1日2回・1時間以上の散歩時間を確保できるか

小型犬であっても、外の世界に触れて匂いを嗅ぎ、歩くことは本能的な欲求です。

「忙しくて散歩に行けない日がある」「雨の日は行かない」という生活スタイルでは、犬はストレスを溜め込みます。

自分の趣味や睡眠時間を削ってでも、毎日欠かさず散歩に行く覚悟がありますか？
仕事で疲れて帰ってきても、愛犬のために外に出る体力がありますか？

毎月1.5〜3万円の固定費と突発的な医療費を払えるか

犬を飼うにはお金がかかります。ご飯代やトイレシート代だけでなく、フィラリア予防薬、狂犬病ワクチン、混合ワクチンなどが毎年の固定費として発生します。

費用の種類	金額の目安	備考
初期費用	30〜50万円	生体代、ケージ、用品など
毎月の飼育費	1.5〜3万円	フード、おやつ、保険、消耗品
トリミング代	5千〜1万円/月	プードルやシーズーなどは必須
突発的な医療費	数万〜数十万円	誤飲、骨折、手術など

特に老犬になると介護費用や治療費が跳ね上がります。経済的な余裕がない状態で飼うことは、犬にとっても不幸です。

15年後の自分（高齢化・転居）を想像できているか

小型犬の寿命は15年、長ければ20年近く生きます。

15年後、あなたは何歳になっていますか？その時も散歩に行けますか？
結婚、出産、転勤、親の介護など、ライフイベントがあっても手放さずにいられますか？
万が一、自分がお世話できなくなった時の「次の飼い主」のあてはありますか？

これらを想像できずに、「今寂しいから」という理由だけで飼い始めるのは危険です。

逆に初心者におすすめできる飼いやすい小型犬

ここまで厳しい現実をお伝えしましたが、もちろん初心者の方でも比較的飼いやすく、穏やかな性格の犬種も存在します。

初めて犬を迎える方は、以下の犬種を検討してみると良いでしょう。

キャバリア（穏やかで攻撃性が低い平和主義者）

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは、非常に穏やかで友好的な性格をしています。

特徴： 攻撃性が極めて低く、人や他の犬とも仲良くできます。
メリット： 活発すぎず、適度な運動で満足してくれるため、初心者でも扱いやすいです。
注意点： 心臓疾患（僧帽弁閉鎖不全症）のリスクが高い傾向にあるため、定期的な検診が必要です。

シーズー（無駄吠えが少なく落ち着きがある）

シーズーは「獅子狗」という名前ですが、性格は非常に穏やかでマイペースです。

特徴： 頑固な面もありますが、攻撃性は低く、無駄吠えも少ない傾向にあります。
メリット： 運動量はそれほど多くなく、おっとりしているため、高齢の方やマンション住まいの方にも向いています。
注意点： 皮膚が脂っぽくなりやすいため、こまめなシャンプーやケアが必要です。

マルチーズ（甘えん坊で愛情深い初心者向き）

純白の被毛を持つマルチーズは、古くから愛玩犬として愛されてきた歴史があり、人に寄り添うことが大好きです。

特徴： 飼い主に対して非常に愛情深く、従順です。
メリット： シングルコートで抜け毛が少なく、部屋が汚れにくいのが利点です。体が小さいので制御もしやすいです。
注意点： 甘やかしすぎると分離不安になりやすいため、適度な自立心を育てるしつけが大切です。

よくある質問（FAQ）

最後に、これから小型犬を飼おうと考えている方が抱きやすい疑問にお答えします。

一人暮らしで留守番が多い場合におすすめの犬種は？

シーズーやパグなど、独立心が比較的高く、落ち着いている犬種が向いています。

トイ・プードルや甘えん坊な犬種は、一人の時間が長すぎると精神的に不安定になりやすいため避けたほうが無難です。ただし、どの犬種であっても長時間（8時間以上）の留守番は大きなストレスになるため、ペットシッターの利用やスマート家電での見守りなど、環境を整えることが必須です。

抜け毛が少なくてアレルギーが出にくい小型犬は？

トイ・プードル、マルチーズ、ヨークシャー・テリアなどのシングルコートの犬種です。

これらは毛が生え変わるサイクルが長く、抜け毛が部屋に舞うことが少ないため、犬アレルギーの人でも飼える可能性があります（※アレルギーが出ないことを保証するものではありません）。逆に、柴犬やポメラニアンなどのダブルコート犬種は、換毛期に大量の抜け毛が発生します。

「豆柴」として売られていたのに大きくなることはある？

十分にあり得ます。

「豆柴」はケネルクラブなどで公認された正式な品種ではなく、あくまで「小さい柴犬」の通称です。親が小さくても、先祖返りで普通の柴犬サイズまで成長することは珍しくありません。「絶対に小さくないと困る」という理由で選ぶと、成長後にトラブルになるため、大きさへのこだわりが強い場合は成犬の里親募集などを検討するのも一つの手です。